スポーツと音楽で、世代や障害の有無を超えた交流を――。「KPI PICKLEBALL FESTIVAL 2026」が11月22日、横浜市のKPI PARKで開催される。歌手の日野美歌、元BLIZARD(ブリザード)で現在はCODExo13のボーカルを務める下村成二郎が出演。日本パラピックルボール協会代表の船水梓緒里選手(株式会社KINTO所属)による車いすピックルボール体験会も予定されている。
ピックルボールは、テニス、バドミントン、卓球の要素を組み合わせた米国発祥のスポーツ。パドルと呼ばれるラケットで、穴の開いたプラスチック製ボールを打ち合う。コートはバドミントンと同じ広さで、初心者でもラリーを楽しみやすく、幅広い世代が参加できる点が特徴だ。
主催する実行委員会には、湘南地域などで競技普及に取り組んできた鈴木和隆氏と、「定食酒場食堂」などで知られる天野雅博氏が名を連ねる。天野氏の友人でもある下村が加わり、競技と音楽の両面から会場を盛り上げる。当日は初心者体験会や交流大会のほか、地域物産・飲食ブースなども企画されている。
「氷雨」「男と女のラブゲーム」などで知られる日野にとって、今回の出演は、海外で目にしたスポーツとの思いがけない縁にもつながった。
日野は「私がこのスポーツに出会ったのは、昨年、ヒューストンのスポーツクラブでした。中には、車いすでプレイしている人達もいらっしゃって、ハの字型の競技用車いすが、クルっと回る様がカッコいいな~って見ていると、『美歌さん、あれは、今はやりのピックルボールって言うんですよ』と友人が教えてくれたんです。お年の方も、楽しげにプレイされていて、『私もやってみたいな』なんて思っていたところ、今回の機会をいただけ、とてもご縁を感じています」と語る。
車いすピックルボールの魅力を伝える船水は、車いすテニスで国際大会の経験を重ねてきた。2023年には全豪、全仏、全米オープンに出場。世界国別選手権「ワールドチームカップ」では女子日本代表として準優勝し、杭州2022アジアパラ競技大会では女子シングルスでベスト8に入った。同年の全日本車いすテニスマスターズ選手権では、シングルスとダブルスの2冠を達成している。さらに、パラトライアスロンでも2025年のアジア選手権で優勝。2026年には世界パラトライアスロンシリーズのデボンポート大会を制し、現在は2028年ロサンゼルス・パラリンピック出場を目指している。
複数の競技に挑む船水が大切にするのは、競技成績だけでなく、誰もがスポーツに参加できる環境づくりだ。
船水は「私は車いすテニスの選手として国内外の大会に挑戦してきました。現在はピックルボールにも取り組み、日本パラピックルボール協会の代表として、障害の有無に関わらず、誰もが楽しめる環境づくりや競技の普及、スポーツを通じた相互理解に力を入れています」と言う。
続けて、「ピックルボールの大きな魅力は、車いすユーザーも健常者と対等に打ち合い、同じ大会に参加できる、ダイバーシティに富んだスポーツであることです。障害の有無にかかわらず、同じコートで競い合い、一緒に楽しめることが、新たな出会いやつながりを生み出します。車いす、ハンディキャップを持っている人の挑戦を特別なものとして捉えるのではなく、仲間と体を動かすことの楽しさや挑戦へのワクワクを知っていただきたいです。そして、誰もが自分の可能性を広げ、スポーツに挑戦できる環境が広がっていくことを願っています」と話している。












