弥彦競輪GI「第35回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」は12日、彬子女王殿下ご臨席のもと最終日を行った。12R決勝は石原颯(26=香川)が犬伏湧也目標から番手まくりでGI初優勝を飾り、暮れのいわき平グランプリの出場権と優勝賞金4790万円(副賞含む)を手にした。香川所属の選手のGI優勝は2000年10月高知オールスターの故児玉広志さん以来となる。
大きな背中2つに挟まれて、その緊張感と戦った先に栄光があった。犬伏と松本貴治の2人がいて、石原自身の思いは「自分が先頭で」だった。だが2人の考えを受けて重要な番手を務めることになった。
「意外と寝れました。なんとかなりましたね」
緊張の夜は程なく過ぎたものの、同期の寺崎浩平からかけられた言葉に背筋が伸びた。「今日取れんと一生取れんぞ」。先にGIタイトルを手にし、練習メニューを教えてもらうなどする年上の同期からの激励に「それを聞いて緊張した」。そんな石原を背負い、頼もし過ぎる犬伏が駆け、松本が好追走して最高の結果を得た。
この優勝を手放しで喜ぶことはなく「これから意識される側になるし、意識されても勝てる脚力を付けたい」と来年のS班としての戦いにも目を向ける。そして「競輪祭で中四国のラインのために」の熱量も膨れ上がる。特に松本への思いは強く「松本さんは昨年が(グランプリ出場)次点でしたし、オールスターで犬伏さんが勝った時、それに今回も一緒に走って」と、四国の功労者への報いの時を渇望する。
競輪選手に憧れたのは「村上義弘さんが優勝したグランプリを見てから。立川の時ですね」と振り返る。「まさか自分がそこに立てるとは思ってなかった」が率直な気持ちでも、現実となった今、真正面から向き合っていく。ハヤテの行進は、まだまだこれからだ。












