中国のSNSで感涙必至の動画が拡散した。飼い主宅から盗まれ、監禁された犬肉店から脱走した7匹の犬たちが、約17キロの道のりをともにし、家に戻ったという物語だ。帰宅途中、7匹の犬たちが寄り添う動画も撮られており、SNSで2億3000万回以上も再生され、現在も拡散中だ。しかし、現地メディアの取材により、意外な真相が明らかになった。中国メディア・中国吉林網が23日、報じた。
3月15日、吉林省長春市で、あるネットユーザーが交通量の多い高速道路を歩く7匹の犬を撮影し、SNSに投稿した。映像では、犬たちが負傷したように見えるジャーマンシェパードを囲み、先頭のコーギーが何度も振り返って、ゴールデン・レトリバー、ラブラドール、ペキニーズら仲間が取り残されていないか確認している様子が映っていた。
その後、ドローンなどでの追跡により、7匹は約17キロを移動し、3月19日にそれぞれ近隣の村の飼い主のもとに戻ったことが確認された。犬たちがなぜそんなことになったのかは不明だった。
SNSで拡散するうちに、いつの間にか「犬泥棒に盗まれて、犬肉店に監禁されていたところを逃げ出して、助け合いながら、自力で飼い主のところに戻った」「犬肉店に販売される前に犬泥棒のトラックから逃げ出した」などというストーリーになった。飼い主の1人が中国メディアに「食べられずに戻ってきてくれて本当に幸運だ」と話したことで、さらにこの話題が広がり、全中国が泣いた。SNSユーザーからは「映画化すべきだ」とのコメントも出た。
しかし、中国吉林網は「現地取材と検証の結果、いわゆる〝犬泥棒に盗まれた〟〝重傷の仲間を守りながら帰宅した〟といった内容はすべて事実ではなく、実際は飼い犬が発情期に迷い出て、単に帰宅した勘違い騒動だった」と報じた。
同メディアによると、発情期による自然な迷子行動で、先頭のコーギーは賢く、発情期のジャーマンシェパードが村の放し飼いの犬たちを引き寄せながら、一緒に村外へ出たとみられる。この村では、犬の放し飼いが多く、発情期に数日いなくなるのは珍しくないそうだ。
吉林省文化観光庁の公式アカウントも先日から、「犬泥棒に盗まれた」などのウワサを否定する発表を行っている。












