逆転金メダルなるか――。ミラノ・コルティナ五輪のペアショートプログラム(SP)が15日(日本時間16日)行われ〝りくりゅう〟こと三浦璃来(24)、木原龍一(33=ともに木下グループ)は、ミスが響いて73・11点で5位と出遅れた。首位ペアとは6・90点差となったが、巻き返しのチャンスは十分。日本ペア界史上初の頂点取りへ挑む。
演技後の2人に笑顔はなかった。リフト技で想定外のミスが出て、思うように得点を伸ばせなかった。三浦は「少しズレてしまうと今回のようになってしまう。積み上げてきたものはあったけど、運も悪かったと思う」と肩を落とした。
この日は完璧なパフォーマンスではなかったものの、団体のフリーでは世界歴代3位の155・55点をマークした。首位のミネルバファビエンヌ・ハゼ、ニキータ・ボロディン組(ドイツ)の自己ベストは149・57点。〝りくりゅう〟が会心の演技を見せ、ドイツ組にミスが出た場合は6・90点を逆転することも不可能ではない。演技直後はうなだれ、ショックをあらわにしていた木原だが、取材エリアでは「やるしかない。調子が悪いわけではない」と前を向いた。
金メダルへ望みをつないだ〝りくりゅう〟は、食事の観点からも試行錯誤を繰り返していた。かつての木原は、ボディビルダーの食事動画などを参考に自己流で食生活を管理。ただ、公認スポーツ栄養士と管理栄養士の資格を持つエームサービス社の西山英子さんは「鶏むね肉の蒸したものとブロッコリーのような一見バランスのいいメニューを食べていたが、毎回一緒みたいな感じ。いろんな食材を摂取することで多くの栄養素を得られるので、バリエーションを増やすのが一番だった」と当時を振り返る。
鶏肉だけでなく、豚肉や牛肉、さらに魚やさまざまな野菜をスーパーで買うように指導。もともと自炊が多かったこともあり、料理のレパートリーが増加した。その一方で「疲れてご飯をつくりたくないような時は、冷凍食品を使って息抜きしたり、外食などもたまにして楽しむような要素も加えた方がいいのでは」ともアドバイス送った。
食事を楽しめるようになったことで、木原のメンタルに余裕が生まれた。三浦は「龍一くんの食事がちゃんとしたことによって、心が安定した」と効果を実感。自身も「栄養のサポートを受けたい」と希望し、昨年から栄養面の助言を受けるようになった。
乳製品が苦手な三浦のために、西山さんは解決案を提案した。「例えば豆乳はそのままじゃ嫌いだけど、コーヒーに混ぜると飲めるとか、アーモンドミルクだったらちょっと飲めるかとか、カナダで買える食材でなるべく代替ができるようなものを見つけている」と説明する。さらに木原が三浦に対して「これを食べないとダメだよ」と教えるなど、リンク外でもお互いを支え合っている。
16日(同17日)のフリーはメダルを懸けた最終決戦となる。三浦は「今日失敗があったので、切り替える。自分たちができると信じてやればできる」と気合十分。日本フィギュア界の新たな歴史を切り開く。













