10日のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」第92回で、現代社会に通じる〝問題〟が明治の時代からあったのかと思わせるようなやり取りが見られた。

 冒頭、松江の中学英語教師・錦織(吉沢亮)が同僚のヘブン(トミー・バストウ)とトキ(髙石あかり)夫妻宅を訪れたシーン。トキの父である司之介(岡部たかし)と母フミ(池脇千鶴)の松野夫婦も同居している。校長への道が敷かれた錦織に、司之介が「校長だけに絶好調だのう」とダジャレを放つと、錦織は「ハハハハ…」と大笑いした。

 フミが今後は錦織に気安く話せなくなると言うと、司之介は「特にワシなんて無職じゃけん」と自虐節で語った後に「コラコラ、隠居と言え、隠居と」と自らツッコミを入れて錦織と2人で笑い声を上げた。

 トキは「父上また、くだらんことばかり言っちょる」と冷ややか。フミは「そげなのよ、もう。働いちょるうちはつまらんのも許せたけど、家におるようになってから、許せんようになってきて…」と打ち明けた。トキが高額報酬のヘブンと結婚し、司之介が負った莫大な借金は完済。司之介はフミらの理解も得て牛乳店の仕事をやめてリタイアした。

 司之介については「家にいたら許せないつまらなさ」とのX(旧ツイッター)投稿も。「家におるとダジャレが許せんという夫定年退職の夫婦危機あるある」「退職後の夫がウザイ問題、松野家にも」「やばい、フミさんが定年退職した夫にイラつく奥さんみたいになってる」「よく聞く話だけど松野夫妻にも訪れるとは」「定年退職した夫が家にいてヘキヘキしてる全国の奥さん 全員フミさんの気持ち分かるww」などとフミの思いへの共感も寄せられた。

 小泉八雲の名で知られる作家ラフカディオ・ハーンの妻をヒロインのモデルにしたドラマ。ヘブンのモデルであるハーンが松江にいたのは、1890(明治23)~91年。明治の時代から〝退職後の夫問題〟が存在していたと思わせるようなシーンだった。