在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成される東京映画記者会は28日、選考した「第68回ブルーリボン賞」各賞を発表した。ロックバンド「SUPER BEAVER」ボーカルの渋谷龍太(38)が俳優デビュー作「ナイトフラワー」で新人賞を獲得。渋谷は俳優の小栗旬のビミョーなアドバイスを苦笑いして明かした。
同作は、借金取りに追われ東京に逃げた母親(北川景子)が子供たちのためにドラッグの売人になることを決意し、夜の世界を疾走するヒューマンサスペンス。ドラッグ密売の元締め役を演じた渋谷は俳優としても将来性を感じさせたが、受賞には「名誉ある賞に自分が名を連ねるなんて」と驚きを隠さない。
映画好きだが、俳優業への挑戦を考えたことはなかった。内田英治監督からのオファーに心を動かされた。
演技への挑戦には「自分の中でもたくさん考えた。勢いで決断したことではない」と強調。「バンドのフロントマンなので、僕の行動がバンドのイメージに直結しやすい。そういう気持ちもすべて背負った上で『やるからには!』という気概で臨んだ」と明かした。
小栗にはすぐに相談したが、その助言は「ほぼおしなべてアテにならない」と苦笑い。「『現場に緊張を持ち込むな』というアドバイスだった。素人にいう言葉かよ、ムリに決まってんじゃんって思いました」
小栗の他のアドバイスは「ずっと芝居をやってきた人には出せない、(ミュージシャンならではの)空気感があるから気負わなくていい」だったが「僕が欲しかったのは、具体的なアドバイスとか、下準備とか練習の方法だった」とまたしても苦笑い。オリジナルの方法で修練を重ねた。
「セリフを録音しながら練習した。その練習の成果が出たかはわからない。でも、掛けた時間の分、自信になったような気がした。(小栗のように)応援してくれている人の存在だけで心強かった」と笑顔を見せた。俳優の北村匠海やタレントのYOUらとも親交がある。
演技に初挑戦して得た感覚は「(現場の)空気と相手の感情を考えながら言葉を紡ぐのは、限りなくライブに近い」と指摘。演技とライブで「一番違うのは、自分じゃない人間になること」だった。
「純粋に楽しかった。お芝居でしか感じられないものがあったのは間違いない」と語り「また機会をいただけるのであれば、チャレンジしてみたい」と意気込んだ。
2月17日、都内で授賞式を開催する。受賞は以下の通り。
作品賞 「国宝」(李相日監督)
監督賞 山田洋次監督「TOKYOタクシー」
主演男優賞 妻夫木聡「宝島」
主演女優賞 広瀬すず「ゆきてかへらぬ」「遠い山なみの光」「片思い世界」
助演男優賞 佐藤二朗「爆弾」
助演女優賞 森田望智「ナイトフラワー」
新人賞 渋谷龍太「ナイトフラワー」
外国作品賞 「教皇選挙」













