米女優アンバー・ハード(39)が性被害などに焦点を当てたドキュメンタリー映画に出演し、元夫ジョニー・デップ(62)との名誉棄損裁判で敗訴して以来、自分の声がかき消されてしまったと訴えた。

 オーストラリアの女性監督セリーナ・マイルズ氏によるドキュメンタリー作品「Silenced(口封じ)」は24日、米ユタ州で開催中のサンダンス映画祭でプレミア上映され、その中でハードはデップとの法廷闘争後の反動について初めて胸中を明かした。

「女性として自分の意見を伝えることが、これほどまでにひどい状況になるなんて考えもしなかった」とした上で、「私は主張する力をすでに失ってしまった…実際、もう自分について語りたくない。それが問題なのです」と強調した。

 ハードが2018年、米紙ワシントン・ポストに寄稿した家庭内暴力を示唆する意見記事をめぐり、デップはハードを名誉毀損で提訴。陪審員はデップの主張を認め、裁判所は2022年、ハードに対して約1000万ドル(約15億6000万円)の損害賠償を命じた。判決後、ハードはスペインに移住し、昨年、双子を出産している。

 同ドキュメンタリーは、#MeToo運動がジェンダー暴力に関する社会的沈黙を破って以来、加害者側が性被害者を沈黙させるため、名誉毀損を盾にすることに反対する国際人権弁護士ジェニファー・ロビンソン氏の主張にフォーカスを当て、ハードらによる性暴力被害者としての証言を紹介している。