【現場ノート】2026年の仕事始めは1月5日、バンテリンドーム隣にある球団事務所で行われた中日ドラゴンズの年賀式だった。
「私はドラゴンズのことを話したくて話したくて、仕方がないんです。ラジオでもテレビでもYouTubeでも構いません。レギュラー枠をいただいて、そこでドラゴンのことを話させていただきたい!」
この日は「90周年広報アンバサダー」に就任したロックバンド「サカナクション」のボーカル・山口一郎さんへの委嘱式も行われ、事務所内は熱い空気に包まれた。山口さんのドラゴンズ愛あふれる言葉の数々はアニバーサリーイヤーにおける名古屋の盛り上がりを予感させるものでもあった。
さて、仕事を終えた帰り道のことである。一緒に取材をしていた熊崎晴香(※SKE48のメンバーである彼女は2023年シーズンから本紙ドラ番記者として中日を取材している)がドームに向かう巨大な人の流れを見てこうつぶやいた。
「Snow Manさんは本当にすごいですね。どうしたらこんなに多くの人たちに好きになってもらえるんだろう?」
前日(4日)からバンテリンドームでは人気男性アイドルグループ「Snow Man」のコンサートが始まっていた。もちろん4日間全日程ともフルハウスである。日本で1番人気のあるグループの熱気をダイレクトに感じたことでSKE48のセンターとしては大きな刺激を受けたようだった。
SKE48も2014年2月にナゴヤドーム(現バンテリンドーム)でコンサートを行い2日間とも満員(3万3000人)にしている。2015年8月に豊田スタジアムで行われた松井玲奈の卒業コンサートではグループ史上最多となる4万5000人の観客を集めた。だがスタジアムで行われたコンサートはこの2回だけで、アリーナクラスでのライブも2022年9月に日本ガイシホールで行われた14周年記念コンサートを最後に行われていない。
「私たちももっと頑張らないとですね」
紅白歌合戦に2度の出場経験を持ち、ナゴヤドーム、豊田スタジアムのステージも経験している熊崎の言葉からは後輩といっしょにまた大きなステージに立ちたいという強い意思が感じられた。
とはいえグループを取り巻く環境はドームコンサートを行ったころとは大きく変わった。乃木坂46を筆頭とする坂道シリーズにFRUITS ZIPPERやCANDY TUNEなどアソビシステムによるアイドルプロジェクト、指原莉乃がプロデュースする=LOVE、≠ME、≒JOY、さらに地下アイドル系のiLiFE!や夜光性アミューズなどなど競合するアイドルグループの数は年々増えている。
しかもその全てのグループが情報発信や集客において圧倒的なアドバンテージを持つ東京をベースに活動している。CD売り上げが好調で名古屋・栄での劇場公演も連日満員が続いているSKE48とはいえ地方から全国へ人気を広げていくのはなかなかに大変だ。
それだけにSKE48は大人数グループならではのチーム制とオリジナル新公演で活路を開こうとしている。チームSが4月26日から全16曲オリジナルの新公演「ずっと君を探している」を開始し、チームKⅡやチームEも続いて新公演を行う予定となっている。メンバーそれぞれにオリジナルの楽曲、衣装、立ち位置が与えられる新公演プロジェクトはグループの強烈なセールスポイントとなりそうだ。
さらにSKE48は14期生オーディションをスタートさせた(応募期間は1月31日まで。12歳~25歳までの女性が対象)。2028年に20周年を迎えるSKE48は地元の大型会場で20周年記念コンサートを開催することを目標としているが、14期生は20周年イヤーの中心となる世代。新たなメンバーを迎え入れることでグループに勢いと活気をもたらせようとしている。
ただ気になるのがオーディションの応募者数だ。AKB48グループ全盛期だった4期生オーディション(2010年)や5期生オーディション(2011年)には約6000人もの応募があったのが、昨年行われた13期生オーディションは過去最低の応募数(約1800人)となっていた。競合グループの数が増えていることやアイドル界も東京一極集中状態となっていることなどがその要因と見られている。
過去のオーディションでも小畑優奈(7期生)や林美澪(10期生)ら期待の大型新人が加入したときにはグループ全体が大きな盛り上がりを見せた。20周年イヤーの主役を張れるニューフェースは現れるのか。今回のオーディションはSKE48逆襲のカギとなりそうだ。












