生成AIの技術を悪用し、実在の人物の顔や体を本人の同意なく性的に加工した画像「性的ディープフェイク」にかんする問題が深刻度を増している。
瀬戸内を拠点とするアイドルグループ・STU48は5日、公式サイトを更新。「【重要】STU48メンバーの肖像権・パブリシティ権に関するお願い」と題して、SNSなどを中心に無許可で撮影された写真・動画の投稿、メンバーの容姿を模したAI生成画像・動画がアップロードされる事例がある現状に危機感を示し、削除を要請した。さらに「削除が確認できない場合や、悪質な加工・生成が見受けられる場合は、発信者情報開示請求等の手続きを行い、投稿者を特定した上で、法的手段を講じることも検討いたします」と発表した。
同グループを巡っては、漫画家の田辺洋一郎氏が3日、xAI社の「Grok(グロック)」を使用し、STU48・工藤理子の写真をビキニ姿にするなど性的な加工を施して自身のXに投稿(現在は削除)。気づいた工藤はXで投稿を引用し、吐き気を催す顔文字で不快感をあらわに。STU48の中村舞もXで「何も面白くないし、誰でもみることができるXでこういうことをやるのはやめてください。前のポストも早く消してください」と訴え、批判が噴出する騒動になった。
当の田辺氏は当該画像を削除し、Xで5日に謝罪した。
今回は名前のある漫画家の投稿が騒動となったが、匿名の人物が性的なAI加工・生成をする事案はアイドル界全体の問題となっている。
「昨年末の紅白に出場した乃木坂46やFRUITS ZIPPERをはじめ、多くの女性アイドルグループが性的なものを含めて悪質な加工・生成されている。運営サイドは警告や削除要請から発信者情報開示請求、法的措置に至るまで厳正な対応を取っているが、いたちごっこが続いている。AI加工・生成がより身近で手軽になっていることも背景にある」(アイドル事務所幹部)
さらに、深刻なのは〝被害者〟であるはずのアイドルにもバッシングが及ぶことだ。
「SNSの発達で、現在は一瞬にして投稿が拡散してしまう。しかも、悪意のある人物がウソの情報を加えて、さらに拡散することも。勘違いしたファンが、アイドルにも落ち度があると投稿したり、そのアイドルを嫌いな人物が陥れようと批判したり、卑猥なコメントを寄せたりする」(同)
騒動の被害者である工藤も4日の動画配信で、ユーザーから注意されたことを明かし、「私の写真がAIで悪用されたのに、私が悪いみたいな見方をするから悲しい」「私が怒られるの悲しい」と苦しい胸の内を吐露した。
何らかの対策は急務だ。












