ボクシング5階級制覇を目指して1階級上げたのWBA世界バンタム級9位・井岡一翔(36=志成)が30日、日本男子で初めての快挙にこだわらない考えを示した。

 連敗からの再起戦であり転級初戦となるWBA同級(上限体重53・5キロ)挑戦者決定戦(31日、東京・大田区総合体育館)へ臨む井岡は都内で行われた前日計量を53・5キロでパス。相手の同級11位マイケル・オルドスゴイッティ(24=ベネズエラ)は53・3キロだった。

 井岡にとっては日本男子初の偉業へ負けられない一戦。だが、そこに強力なライバルが割り込んでくる可能性が浮上した。もう一人の4階級制覇王者であるスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)だ。井上は3階級制覇王者の中谷潤人(M・T)と来年5月に東京ドームで対戦することを誓い合っているが、サウジアラビア・リヤドでの防衛戦(27日)の前日計量後に、中谷戦ではなくフェザー級で5階級制覇に挑む可能性が浮上したことを明言。防衛戦に勝利後は改めて中谷戦を希望したものの、所属ジムの大橋秀行会長は具体的な計画を口にしていない。

 この日、井岡は井上の動向について質問されると、「自分が先に5階級を制覇するっていう気持ちも正直ない。自分がこのタイミングで挑戦させてもらうっていう、その状況だけ」と断言した。

 続けて「彼も4階級制覇してるから5階級制覇に挑戦できますし、彼はすごい偉業をなされている方。彼は彼のスタイルとかタイミングがあると思う」と井上の実績に敬意を表しつつ、「僕はこのタイミングで明日しっかりいい勝ち方をして、5階級制覇につながる試合をしたい」と強調。とにかく目の前の戦いに勝ちにいく。