市長失職に伴う静岡県伊東市長選(14日投開票)が7日告示され、前市長の田久保真紀氏が第一声を上げた。田久保氏をめぐっては、東洋大学を卒業としていたが実際は除籍だったという学歴詐称疑惑が問題となった。演説にはアンチ田久保派が駆けつけるなど逆風が吹いているが…。田久保派市議が田久保氏の〝メンタルおばけ〟ぶりを明かした。

 田久保氏は報道陣の取材に対して「今回は〝高卒〟で(選挙に)出ています」と説明。「混乱があったことに関しては、私としては機会があるごとに謝罪しており、それを見て判断していただくしかないかな」と語るが、この件に関して多くの批判があったのも事実。現に、第一声の場にも「嘘つき」とプラカードを掲げた反対派がいた。

 これだけの〝アンチ〟に、さすがの田久保氏もすっかり落ち込んでいるものと思いきや「田久保氏はめっちゃ元気」。そう話すのは唯一の田久保派で、この日も応援にかけつけた片桐基至伊東市議だ。

 片桐氏は、失職後の田久保氏に会っていたそうで「落ち込んでいるっていうことは全然ない。愚痴とかも全然言わない。いつもポジティブ」と証言。へこたれない強い精神力の持ち主をメンタルおばけと呼んだりするが、田久保氏がそうなのかもしれない。

「田久保氏は常に前向き。考え方もポジティブで、廃校利用や老朽化した水道管、インフラ整備について『私が市長になったらこういうのはすぐできる』とか。田久保氏にしかできないことがある」と語った。

 また、片桐氏の関係者によると、田久保氏には〝気遣い名人〟な一面もあるのだとか。「時間が長くなるといつも『おなか、すいてない?』とか声をかけてくれたりする」と言い、「(田久保氏が)よく食べているのは牛丼。すき家が多い」という。学歴詐称問題が明るみに出てからも、失職してからも「弱みを見せたこともないし、愚痴も聞いたことない。いつも笑顔」と明かした。

 当の田久保氏に話を聞いた。田久保氏は「失職してから静かに何日か忙しく過ごしてた。本当に仕事はたくさんある。片づけや整理をした。書類もたくさんあったから」と苦笑い。演説では「私だって普通の生活がしたい」と話しつつも「だけれども、やらないといけないことがある」と強調していた。

 また、田久保氏といえば「卒業証書19・2秒」が、「現代用語の基礎知識選『2025T&D保険グループ新語・流行語大賞』」のノミネート30語に選出されたことでも話題に。このことを聞くと「忘れてました。(大賞を逃して)ホッとしました」という。

「来年狙ってるとかも全然ないです。騒動をこれ以上(大きくしたくない)っていうのもありましたし、高市さんの言葉(『働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相』)が選ばれてよかった。私もうれしかったです」と安堵の笑みを浮かべた。

 市長選には田久保氏のほかに元市長の小野達也氏、利岡正基氏、石島明美氏、岩渕完二氏、黒坪則之氏、杉本憲也氏、大野恭弘氏、鈴木奈々子氏の計9人が立候補。混戦となりそうで、法定得票数に届く候補がいない場合は再選挙となる。