【渡辺ありさの界隈ウォッチ】フリーライターの渡辺ありさがさまざまな界隈をウオッチする当連載。今回は「会社員タレント界隈」をお届けします。働き方の多様化により、2つ以上の仕事を掛け持つ“パラレルワーカー”が急増。さまざまな兼業スタイルがある中、最近では会社員をやりながら、夢の芸能界デビューを果たす強者もいるようです。吉本興業で人気芸人のマネジャーをやりながら、「吉本坂46」でタレントとしても活躍した樺澤まどかさんに話を聞きました。
――新卒で吉本興業へ
樺澤 中学生のころからお笑いコンビのCOWCOWが好きで、将来は吉本でCOWCOWのマネジャーになりたいと思っていました。吉本は高学歴しか採用しないというウワサがあったので、自分の手の届く限りの有名大学に行こうと思い、早稲田大学の理工学部に進学。大学院を卒業し、無事第1志望だった吉本に入社しました。
――芸能デビューの経緯とは
樺澤 入社直後に、秋元康さんがプロデュースする吉本のアイドルグループ「吉本坂46」の2期生募集が始まって。そのオーディションは、吉本の芸人・タレントに加えて、吉本社員も応募可能だったんです。当時、私がマネジャー補佐として関わっていた次長課長の河本(準一)さんが吉本坂のリーダーをしていたのですが、河本さんから直々に「樺澤、受けてみたら?」と言っていただいたので応募しました。
――もともと芸能活動に憧れはあった
樺澤 まったくありません。でも、アイドルオーディションを受ける機会なんて二度とないので、せっかくだから受けてみようと思ったんです。面接ではコンテンポラリー・ダンスを踊りながら(アニメ映画「アナと雪の女王」の)「レット・イット・ゴー」を熱唱するという狂気じみたパフォーマンスを見せ、社員で唯一の合格者となりました。
――吉本坂に入った時の周囲の反応は
樺澤 家族は「まどかがアイドルになった!」と大喜びしていました(笑い)。また、かまいたち山内(健司)さんや博多大吉さんはすごく応援してくれましたね。オーディションに投票審査があったのですが、大吉さんは期間中毎日投票してくれて。本当にうれしかったです。
――ネガティブな反応もあったり…
樺澤 吉本坂加入後、かまいたちととろサーモンのマネジャーになったのですが、とろサーモン久保田(かずのぶ)さんからはかなり警戒されていました。「アイドルがマネジャー?」みたいな。でも最終的には認めてくださり、私の単独ライブにも出演してくれました。
――単独ライブも!
樺澤 吉本坂の活動だけじゃなく、ソロで歌って踊る単独ライブをやらせてもらったんです。ほかにも、かまいたちのユーチューブに出演したり、テレビ番組で密着してもらったりと、いろいろなメディアにお世話になりました。
――会社員とタレントを両立するメリット
樺澤 私の場合ですが、演者さんの気持ちがほんの少しだけ分かるようになりました。本番前日に台本や構成を変えたがる芸人さんに対して、今までは「そんなこと急に言われても」と思っていたのですが、自分がライブに出て初めて共感ができるように。私のように本業がエンタメ関係であれば、会社員とタレント業でシナジーが生まれる場面も多いかなと思います。
――芸能人になった実感は
樺澤 ありません。世間の私に対するイメージは、あくまでも「かまいたちのマネジャー」。ずっとかまいたちの人気にあやかっている感覚です。私は2023年に吉本を退職したのですが、今でもこうしてタレント活動ができているのは本当にかまいたちのおかげ。改めて、かまいたちの人気ぶりはすごいなと思います。
――現在はどんな活動を
樺澤「海外に住んでみたい」という一心で、吉本退職後にワーキングホリデーでオーストラリアへ行きました。今は主に、自身のユーチューブチャンネルでオーストラリア生活について発信しています。10月からはイギリスで暮らし始めるので、その様子も見てもらえたら。
――日本で会社員タレント復帰の可能性は
樺澤 この先のことは未定ですが、帰国後に日本で仕事をする可能性ももちろんあります。とにかくやりたいことを全部やって、後悔のない人生を送りたいです。
☆かばさわ・まどか 1994年11月15日生まれ。群馬県出身。元吉本興業社員。吉本坂46元メンバー。現在はユーチューブを中心に活動。9月28日(日)にバスツアー開催予定。「X」、ユーチューブのアカウントはともに【@kabasawa_madoka】。















