学歴詐称疑惑のある静岡・伊東市の田久保真紀市長への不信任決議案が1日、市議会で可決され、騒動が次のステージへ移った。田久保氏は10日以内に議会を解散するか、辞職するかを選択することになるが、解散が濃厚だという。もっとも田久保氏にとって解散するだけでは現状の打開にはならない。2度目の不信任決議案を防ぐためには同志を市議会に送り込む必要がある。〝田久保新党〟結成となるか。

 不信任決議案の提案理由には、田久保氏への厳しい言葉が並んだ。登壇した四宮和彦市議は「田久保氏が市長である必要性や正当性の根拠はどこにもないことは明白である以上、もはや本市の負の象徴として全国的に評判になってしまった田久保市長が伊東市長であり続ける限り、基幹産業たる観光業、ひいては市民生活に暗い影を落とし続けることを危惧せざるを得ない」と指摘した。

 討論では複数の議員が賛成意見を表明し「自己利益や保身に終始するがあまり破綻した考えにいたる田久保市長には、伊東市トップの職責を任せることができません」「連日の報道で市長自身が全国の方からバカにされているのに分かりませんか? もしくは有名人になったからと何か勘違いされているのでしょうか?」などと田久保氏のこれまでの対応を批判。不信任決議案は全会一致で可決となった。

 可決後、田久保氏は議場出口で待ち構えた報道陣に「辞職するのか」「議会の解散をするのか」などと質問攻めにあうも「今日、議会の方の決定をいただきましたので、この内容を持ち帰って中身を検討させていただきたい」とのコメントに終始。出口をふさぐ報道陣に対して田久保氏が再び議場に引っ込むシーンもあった。

 結局、この日はどんな判断を下すかを明かさなかったが、すでに地元では田久保氏が支援者らに議会の解散をする意向を伝えているという情報が流れている。

 今後想定される流れは市議会の解散がある場合、10月に選挙が終わり、その後に2度目の不信任決議案が可決され、12月に市長選をやるというものだ。解散後初めての議会で再び不信任決議案が可決となると、市長はもう解散は選択できず辞職するしかない。

 市議会側は想定される市議選で全員が戻ってくると意気込んでいる。そうなると、2度目の不信任決議案可決も可能。田久保氏としてはそれを防がなくてはならない。黙って市議選を見守っているなら市長選は避けられず「だったら最初から解散するな」と市民のさらなる批判を呼ぶからだ。

 一体、田久保氏は何をしようというのか。報道陣の取材に応じた青木敬博副議長は田久保氏の市議選における戦略について「田久保市長側も候補者を立てて、2回目の不信任案は3分の2以上の出席で半分賛成すると成り立つので、(伊東市議会の定数は20なので)まあ10人ですよね。10人立てて10人受からせるっていうことだと思う。現状は難しいと思う。(田久保氏の候補者擁立に向けた)動きは感じ取っている」と、田久保氏が同志を市議選に送り込んでくるだろうと予想した。

 つまり、同志が集まればそれは〝田久保新党〟となる。市議選には約4500万円、市長選には約2000万円がそれぞれかかるという。今、田久保氏が辞職するなら市長選だけで済むのだが…。