宿泊していたホテルでコカインと覚醒剤を所持した疑いで麻薬および向精神薬取締法違反と覚醒剤取締法違反の罪に問われた不動産投資会社「レーサム」の元会長の田中剛被告の公判が13日、東京地裁で開かれ、中尾佳久裁判長は懲役2年、執行猶予4年の判決を言い渡した。
起訴状によると田中被告は2024年6月に都内の高級ホテルに複数の女性を派遣させたうえコカインや覚醒剤を所持していたという。先月、行われた初公判で田中被告は「間違いありません」と起訴内容を認めていた。
田中被告は濃紺のスーツにネクタイ姿で出廷。この日は前回の被告人質問の続きから行われた。その中で田中被告が薬物に手を染めたきっかけ、そして薬物に溺れていく経緯が語られた。
当時、田中被告は妻と離婚し、さらに「両親と弟が心身を患っていた」と重度のストレスを抱えていた。そんな時にホテルに呼んだ女性から覚醒剤を勧められたという。使用するようになったのは昨年からだが、以前にも「合法ハーブは使用したことがあった」とも証言した。
使用方法については「薬物はローションに溶かして体から吸収していたので多くはなかったと思います。依存は深刻だったと思います」と説明した。また「ホテルに女性を呼ぶことで孤独が癒えると思っていたのに、心に穴が開いていた」と後悔を口にした。
現在はリハビリ施設に入所し、更生への道を歩んでいる。また家族とスタッフの協力のもと「私自身ではお金を動かせない。携帯電話を持たないことでコミュニケーションを遮断していこうと思っています」と話した。
被告人質問を終え、検察は「依存性が高く再犯の恐れがある」として懲役2年を求刑。通常は後日、判決公判が行われるが、この日に判決も言い渡された。
裁判長は「自らの快楽を得るための依存性は高い」と指摘。一方で「起訴事実を認め、反省の態度を示している。薬物遮断施設に入所し、遮断する努力をしている」として懲役2年、執行猶予4年の判決を言い渡した。田中被告は裁判長の言葉を静かに聞き入っていた。












