参院選で躍進した参政党の憲法構想案に注目が集まっている。22日の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)でも特集されるなど話題。参政党が公式サイトでアップしている「参政党が創る新日本憲法(構想案)」を読んだ、ある国会議員が「ここがおかしい!」と指摘した。

 参政党は改憲ではなく一から創り直す〝創憲〟を掲げており、その構想案を公式サイトで発表している。

 躍進を受けてさまざまなメディアで構想案が検証されており、22日には阿部俊子文科相が記者会見で質問に答える形で言及。参政党の構想案には教育勅語の尊重が書かれているが(第三章の第九条)、阿部氏は教育勅語がすでに法制上の効力を喪失しているとした上で、「一般に学校教育において憲法や教育基本法に反する形で教育勅語を用いることは許されない」と話していた。

 物議を醸している点はほかにもあるが、特に第二章の第四条にある「国は、主権を有し、独立して自ら決定する権限を有する」が、現憲法が前文で宣言している国民主権を否定していると受け止められている。

 この点について神谷宗幣代表はこれまでメディアに対して「国民主権は大前提」と主張。一方、弁護士資格を持つ、ある野党国会議員は「国に主権と書いてあって基本的人権の規定がほとんどない。これは憲法と呼べるのか。これを出してくることに危機感を覚える」と首をかしげる。

 また、第五条の「国民の要件は、父または母が日本人であり、日本語を母国語とし、日本を大切にする心を有することを基準として、法律で定める」という内容にも批判が寄せられている。

 前出の野党国会議員は「参政党の憲法構想案には夫婦同姓も書いてある(第三章の第七条)。荒唐無稽な話だと思いたいが、日本国民の要件が『日本を大切にする心』という抽象的なものになるならば、選択的夫婦別姓推進と言っただけで、日本国籍が剥奪されるのか?」と厳しく批判した。

 夫婦同姓が参政党の構想案通りに憲法で明記された場合、それに反対する意見を言ったら「日本を大切にする心」がないと判断されかねないという疑念があるわけだ。

 そもそも「日本を大切にする心」の判断基準は何なのか。「『日本を大切にする心』は千差万別。日本を大切にする心がないってなったら日本人じゃなくなるなんて、憲法でも法律でもない。誰がその『心』を決めるのか。心が基準になると極めて恣意的になる」(同)と訴えた。

 この件について神谷氏は投開票のあった20日にTBSラジオの番組「参院選2025〈物価高・少子化・分極化〉~この選択は何を変えるのか? 少数与党に下される審判は~」に出演して答えていた。

 出演者から「日本を大切にする心」の有無をどう調べるのか聞かれると、神谷氏は「難しいですよね。それは宣誓してもらうしかない」と発言。宣誓方法の規定については「みんなで話し合えばいい。何かこうしないといけないとまでは考えていない」という。「日本を大切にする心」がないと判断されたら国籍剥奪もあるのかと問われると「それはないですね。それは論理の飛躍だと思いますよ」と一笑に付した。

 波紋を広げる参政党の憲法構想案。躍進した党が掲げているだけに、注視する必要がありそうだ。