ボクシング前IBF世界ミニマム級王者の重岡銀次朗(25=ワタナベ)が24日に急性硬膜下血腫で緊急の開頭手術を受け、集中治療室内で経過観察中であることを日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛本部事務局長が27日、明らかにした。

 重岡は24日に大阪市内で同王者ペドロ・タドゥラン(フィリピン)に全12回を戦って判定負けした後、意識を失って救急搬送された。この日、都内で取材に応じた安河内氏によると、勝敗のアナウンス後、自コーナーまで歩いて戻ったが、イスに座って意識を失った状態となり、担架で運ばれ、大阪市内の病院で即手術を受けた。現在は麻酔で眠っている状態で、兄で前WBC世界ミニマム級王者の優大(28=ワタナベ)と父が付き添っているという。

 JBCルールでは頭蓋内出血と診断された場合はライセンスが失効し、治癒して再発の可能性が健常者と変わらないと判断されれば再発行が申請できると定められている。だが、安河内氏の説明では、開頭手術を受けた場合はその可能性はないとのことで、重岡は現役引退となる。

 日本のプロボクシング界では一昨年12月に穴口一輝さんが現WBA世界バンタム級王者の堤聖也(角海老宝石)とダウンを奪い合う激闘の末に判定負けした後、硬膜下血腫で昨年2月に死去するなど深刻な事故がたびたび起こっている。今回のケースについて、安河内氏は「際立ったダメージがなかったというのが大方の意見。原因がわかりづらい。大きなパンチをもらっていなかったので」と説明。「ただ、結果は認めないといけない。緊急手術をしたという結果は非常に重い。今後も試合がありますので、一つもミスも許されないという形でやるしかない」と話した。