安倍晋三元首相や岸田文雄前首相が襲撃されたのに続き、千葉県知事選に立候補したNHK党の立花孝志党首が街頭活動中にナタを持った男に切りつけられた事件を受け、警備問題が再び浮き彫りとなってきた。
千葉県知事選が16日投開票され、無所属で現職の熊谷俊人知事が再選した。
出馬し、落選となった立花氏は14日、東京・霞が関にある財務省向かい路上での街頭演説会場で撮影会を行っていた際、宮西詩音容疑者にナタで切り付けられ、側頭部や耳に全治1か月の重傷を負った。
翌日の選挙最終日は渋谷での街頭演説会を予定していたが、事件の全貌が判明していないことや模倣犯が現れる恐れがあり、自身だけでなくスタッフ、聴衆にも危害が及ぶ危険性があるとして中止した。今後についても安全面をどうするかで頭を悩ませている。
安倍氏や岸田氏への銃撃、爆発物での襲撃事件を受け、警察庁は全国の警察に選挙演説などにおける警備態勢の強化を指示した。演説会場に入場する聴衆や報道陣に対し、金属探知機による手荷物検査が行われるようになった。しかし、警護対象となる要人は首相や大臣、与党幹部などの一部に限定され、一議員や野党幹部は〝放置〟されたままだ。
11日に配信者の女性が殺害される事件もあり、特にネット上で誹謗中傷にさらされる女性議員からは不安の声が尽きない。埼玉・戸田市議の河合悠祐氏はYouTubeで「街頭活動ではボディーガードや、ある程度の徒党を組まないといけない」と単独での活動は危なくなったと話し、警護するボディーガードをボランティアで募った。
また、素顔や本名非公開で立候補しているAI党のAIメイヤー氏は「選挙が非常にリスクの高い時代になっている。女性候補者には必ず選対側の仕事として、身辺警護をしていかないといけない。ポスター代や車代、運転手の費用は選挙活動の公費として認められているが、ボディーガードの費用も含むように働きかけをしたい」と話す。
公選法では運転手に1日1万2500円が公費負担される。自腹にはなるが、選挙カーから声掛けするウグイス嬢やカラスボーイ、また手話通訳者に日当1万5000円以内、事務員や労務者には日当1万円以内の支出が認められている。
現行ではボディーガードは労務者として認められる可能性があるが、日当1万円でプロを雇うことは困難だ。ウグイス嬢への日当も時代にそぐわない額として、上限引き上げを求める声が出ている。いずれにせよ、ボディーガードの必要性が叫ばれる物騒な時代になってしまった。












