立憲民主党の長妻昭政調会長は9日、政府に対して来年に迫った大阪・関西万博より能登半島地震の復旧・復興を最優先することを求める声明を出した。
同地震は発生から1週間以上が過ぎ、多くの死傷者を出している上に今なお連絡が取れない人や行方不明者がおり、いまだ被害の全貌が見えない極めて深刻な状況が続いている。
また、住家や建物、施設などの倒壊・損壊、がけ崩れ、道路の崩壊などの各種インフラ被害、上下水道や電気や通信などのライフラインの不通など、物的被害も広範囲におよんで、同震災からの復旧・復興には莫大な時間とコストを要することが予想されている。
長妻氏は「われわれが再三にわたり国会で取り上げてきた大阪・関西万博の関連工事では、パビリオン等の建設スケジュールの大幅遅れが指摘されており、来春の開幕に間に合うかどうかまさにギリギリの状況にある。仮に万博関連工事にこれまで以上に大量の人員、重機、資材などを投入することになれば、被災地の復旧工事にしわ寄せがいくことが強く懸念される」と述べた上でこう訴えている。
「かかる状況で、建設人材の不足が震災復興の妨げとなることは断じてあってはならず、我われは能登半島地震の被災地での人命を最優先し、被災者の生活と生業の回復、被災地の復旧・復興を加速させる立場から、政府に対して被災地関連事業をまずは最優先させるべきことを求める」
今後、万博関連の建築リソースが不足して工事が予定通りに進まなかったり、建設費が増大することが想定される場合については「現在の計画を縮小変更するなどしてこれまでに示された予算内で予定通り実施できるよう調整を行い、万博のために被災地の生活再建等が遅れるという事態をなんとしても避けるべきである」とした。
大阪府の吉村洋文知事は4日に震災の影響で万博が延期などされる可能性について「(万博と復興は)二者択一の関係ではない。万博があらから費用が削減されるものではない」と述べている。
長妻氏は「大阪府の吉村知事は『万博と復興支援が二者択一の関係ではない』と述べたと伝えられるが、資材や重機、技術者の労働力が限られている観点に立って、政府は震災からの復旧・復興が最優先であることを明確にすべきである」と主張した。












