4月初旬の掲載を最後に連載終了が発表された世界的大人気サッカーマンガ「キャプテン翼」の作者・高橋陽一氏が5日、「X」(旧ツイッター)で連載終了に至った心境を明かした。

 1981年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載がスタートした「キャプテン翼」は、海外ではアルゼンチン代表のメッシ、フランス代表のエムバペ、ブラジル代表のネイマール、元フランス代表のジダン、元イタリア代表のデルピエロら世界的スーパースターにも影響を与えたサッカーマンガの金字塔だ。

 しかし、連載する集英社は5日、高橋氏が体力の衰えや執筆環境の変化によりマンガを書き続けることが困難となり、4月初旬発売の「キャプテン翼マガジンvol.20」が連載最終回となり、連載43年の歴史に幕を閉じることを発表した。今後の物語はネームなどの形で制作を継続していくという。

イニエスタと高橋陽一氏(2019年)
イニエスタと高橋陽一氏(2019年)

 この発表を受けて高橋氏はXで、「ここ数年、この先の物語をいったいどこまで描けるのか、ずっと考えていました。そして今回、最後まで連載にこだわり体力の限界まで漫画を描き続けるよりも、漫画という形式での連載をやめて『キャプテン翼』の最終回までの物語を残す決断をしました」と投稿した。

 現在、物語は五輪編まで進んでいるが、高橋氏は最終回までの構想は既にあると言い、「計算すると、この構想すべてを漫画化するにはこの先40年以上かかってしまうかもしれません」と、まだ〝ハーフタイム〟を過ぎたばかりであることを示唆。しかし、完結まで描き続けることは困難だとした上で、「たとえばネーム(漫画制作の元となる絵コンテのようなもの)などの形で物語を残すことだけに集中すればできるかもしれない、と思いつきました」と、連載を終了して残りの物語のネームを残すことを決意したという。

 現在63歳の高橋氏は「だいぶ身体にガタがきていることもたしかです」とし、また、最近のデジタル化で執筆ペースが落ち、新型コロナでスタッフ体制の維持も難しくなったとした上で、「僕が漫画家をめざすきっかけであり、一番の憧れであり、目標だった水島新司先生(※ドカベンの作者)の訃報が飛び込んできたことも考えさせられる契機になりました」と、今回の決断に至った経緯を明かした。