日大アメリカンフットボール部の薬物事件から始まった一連の騒動で、学内でも上層部への不満が募っている。

 第三者委員会は10月31日に都内で会見を開き、今回の問題で林真理子理事長や酒井健夫学長ら執行部を「ガバナンスが全く機能しなかった」と厳しく指摘した。

 2022年7月に、田中英寿元理事長との決別を宣言し、新体制が発足。血は入れ替えられたものの、依然として課題は残っている。日大関係者は「(新体制の理事は)みんな忙しくて、ほとんどの人が大学外でも仕事をしている。話をしようとしても、火曜と木曜しか大学に来ない人もいる。毎日、大学に来ている人は、ほとんどいない」と指摘。本業が多忙な理事が多く、大学の業務に集中できていないのが実情なのだ。通常の大学運営ならば問題ないが、火中で再建を託された日大の理事として適任かは疑問が残る。

 にもかかららず、理事の多くは大学から高額な役員報酬を受け取っている。公式ホームページの「学校法人日本大学役員報酬等に関する規程」には22年6月付の役員報酬が記載されており、トップの理事長と学長は年額2400万円と好待遇だ。現在も同じ額が支給されており、日大広報課は「本法人の役員に対する報酬等は記載のとおりとなっております。アメリカンフットボール部薬物事案以降について役員に対する報酬等について規程どおり支給しております」と回答した。

 こうした状況を受け、金額に見合った働きを理事に求める声も出ている。前出の日大関係者は「理事会でもオンライン参加や、欠席の方が一定数いる。すごく給料がいいから、お金がもらえたらうれしいぐらいに思っていて、日大に目が向いていないのでは」と首をかしげる。大学側はガバナンスの改善に努める一方で、執行部には厳しい目も向けられている。