【我ら演歌 第7世代 5人が駆ける】「演歌第7世代」の中で一番年下が彩青(りゅうせい=21歳)だ。演歌界の巨匠・細川たかしを師匠に持ち、演歌、尺八、津軽三味線と“三刀流”で活動。映画「男はつらいよ」をこよなく愛し、手作り尺八にハマる男の素顔とは――。
2019年6月にシングル「銀次郎 旅がらす」で尺八を吹いて歌うというスタイルでデビューした。最新シングル「望郷竜飛崎」では三味線を弾きながら歌唱する。
この尺八と三味線スタイルは辰巳ゆうと、二見颯一、青山新、新浜レオンという他の「第7世代」で集まっても変わることはなく、「一つのアクセントになっているのかなって思っています」。
小さいころから「男はつらいよ」の渥美清さん演じる車寅次郎にあこがれ、「テレビも『笑点』とか『水戸黄門』とか見ていた」と話すように、Z世代とは思えない趣味を持つ。
特に、あこがれの寅さんの話になると止まらない。昨年は寅さんの“地元”である柴又帝釈天参道商店街の特別PR大使にも任命された。
「寅さんの50作品、全部好きですが、特に好きなのは『男はつらいよ 寅次郎子守唄』(1974年)ですね。佐賀県を訪れた寅さんが、ひょんなことから赤ん坊を押し付けられて柴又に帰るのですが、これがおもしろい。それと『寅次郎 かもめ歌』(80年)。北海道を舞台にした作品で、ヒロインが伊藤蘭さん。これもまたステキな作品です」
それだけに、同世代の若手が集まる「第7世代」では“ギャップ”を感じることもあるとか。
「二見(颯一)さんと青山(新)さんと一緒に番組に出たとき、アニメソングの話になったんです。『ドラゴンボール』の主題歌がリアルタイムだったよねという話で2人は盛り上がったのですが、ちょっと『ドラゴンボール』を存じ上げず、いまひとつ話についていけなかったですね」と笑う。それでも「第7世代」のステージは彩青にとって刺激になっているという。
「新浜レオンさんと師匠の代表曲『北酒場』を一緒に歌ったのですが、新浜さんの歌う『北酒場』は、これまで聞いたことがないくらいポップな感じで衝撃を受けました。同じ曲でも歌い方でこんなに変わるのかと勉強になりましたね」
そんな彩青がいま凝っているのが手作り尺八だ。
「10月下旬から11月にかけて、竹がいい具合になってくるんです。山に入って『これっ』という竹を切ってくるところから始めている」
もともと小学校1年生のころから民謡を習い始め「父の影響もあって小学2、3年生のころには尺八もやってみようとなりました」という。
「初めて尺八を作ったのは小学校の自由研究です。そのときは店先にあった竹を買って、作ったのですが、あっという間に割れてしまいました」
そこから研究を重ねた。
「ユーチューブでも尺八を自作するという動画があり、ずっと見ています。一日中、見ていられますね」
その凝りようはハンパない。尺八を作る際には竹をしっかり乾燥させてから、制作に取り掛かるというのだが、彩青によれば、10月下旬ごろの竹は水分量が少ないため、乾燥させたときにしっかりしたものになるという。
「夏の竹は水分量が多くて、乾燥させてもフニャフニャになっちゃうんです。それと大事なのが竹の厚み。薄すぎても厚すぎてもいい音が出ない」とこだわる。山に入って竹を切ってくるという作業を始めたのは昨年あたりからというが、「これはいい竹だ!というのが何となくわかるようになってきた」という。
最近では尺八以外にも、「三味線のバチも作るようになった」。仕事のないオフの日は「昼間にカラオケに行って、家に帰ったら落語を聞いたり、『男はつらいよ』を見ながら、尺八を作ったり、バチを削ったりします。幸せを感じる瞬間です」。
まだ自分のステージで自作の尺八を使ったことがないというが、「時間があれば本格的に修業して、いつかは自分で作った尺八でステージに立ってみたいですね」と夢は広がる。
☆りゅうせい 2002年8月29日生まれ、北海道岩見沢市出身。5歳から民謡、7歳から津軽三味線を習い、11歳から細川たかしに師事する。2019年6月26日に「銀次郎 旅がらす」でデビューし、第61回日本レコード大賞の新人賞を受賞。9月29日、10月20日、11月17日に「彩青のしゃべり者です~ファンの集いトーク&ライブ」(東京・カラオケパセラ銀座店)を開催する。演歌第7世代としては、10月15日に千葉・八千代市の八千代市市民会館大ホールでコンサートを開催。















