台風7号が15日、近畿を縦断し、多くの交通機関に影響が生じるなど、お盆シーズンを直撃した。台風7号はこの日、和歌山県に上陸。近畿地方を北上し、局地的豪雨を各地にもたらした。線状降水帯も岡山県や鳥取県に発生。特に鳥取では大雨特別警報が出たほどだった。台風はさらに日本海を北上し、今後、北海道に近づく可能性もあるという。人への被害が出ている。和歌山市では60代男性が建物の外壁に挟まれて意識不明の重体になり、堺市では落下した建物のひさしで70代女性がけがをしている。

 お盆後半でUターンラッシュというのに新幹線も止まってしまった。東海道新幹線は名古屋と新大阪の間で終日運転取りやめ、山陽新幹線も新大阪から岡山の間で終日運転を取りやめた。JRの在来線も終日運転見合わせの区間があった。

 大阪ではUSJやひらかたパークなどテーマパークも臨時休園。徳島県の阿波おどりも最終日の15日は中止となった。

 せっかくのお盆というのに帰省や遊びの予定が台なしになったと嘆く人も多いだろう。都内の40代サラリーマンは「関西に遊びに行く予定でしたが取りやめました。急に別の所へ行くにもホテルの予約が取りづらく都内にいることになりました」と話した。

 一方で台風について違った評価もある。医療関係者は「気にしている人が減っていますが今は新型コロナウイルスの第9波が来ているといわれています。昨年の夏も感染が拡大していました。今年も帰省や旅行によりコロナが拡散される恐れがありましたが、台風で出歩く人が減ったことで多少は拡大が抑えられるのかなと思います」と指摘した。来年こそはコロナも台風もないお盆を期待だ。