“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、見た目のインパクトが抜群で、深夜番組でも最近、実績を残している女性コンビを取り上げる――。
お笑い芸人に大事なことの一つに、覚悟があると思います。ただ「覚悟を持って」と思っていても、いざその場になったら萎縮してしまうのが人間。そんな中でも、ごく一部の人間はその殻を破って前に出て、さらに笑いにつなげていく。
普段ライブにばかり出ていると、テレビ収録の華やかさ、舞台の明るさに緊張する。楽屋に通されて長い待ち時間、テレビ局のにおいにすら緊張する。よくテレビで見る先輩芸人と同じ現場にいるだけでも緊張するものですが、そんな中でテレビに出演してから頭角を現しつつある女性コンビを紹介します。
【プロフィル】
コンビ名‥足腰げんき教室
養成所‥ワタナベコメディスクール32期生(2021年卒業)
結成‥2021年4月1日
所属事務所‥ワタナベエンターテインメント
立ち位置右‥くろさわ
立ち位置左‥うちだすぺしゃるはーたみん
コンビ名の由来は、うちださんが、ご老人が習い事をする施設でバイトをしており、そこで行われていた実際にある授業の名前を勝手に使わせてもらっているそうです。
最近、フジテレビの「深夜のハチミツ」という番組に出演していますが、2人の立ち振る舞いに興奮しました。いま勢いのある芸人がどんどん前に前に出てくるのだが、そのスピードがメチャクチャ速く、スベったと思ったら次の芸人がボケる。そんな荒波で特に目立っていたのが「足腰げんき教室」さんです。
この番組はMCが月ごとに交代するんですが、千鳥、サンドウィッチマン、かまいたちなどそうそうたる顔ぶれ。そんな中でボケ続けなければならないから、メチャクチャ緊張する。テレビに慣れてないと黙ってしまうこともあるでしょう。
若手だと元気なだけで、箸にも棒にもかからないこともあるが、この2人はきちんとした立ち振る舞いをしていました。特にうちださんは頼もしい。笑いが取れるまでもがいて、決してあきらめない。その結果、ある程度の時間、しゃべったり動いたりしながら爆笑を起こしていました。度胸に加え、笑いにつなげるスキルがあるんです。
うちださん自身も活躍に手応えを感じたそうで、「売れると思ったんですよ、売れると思ってバイト辞めたら売れなくて…」。逆に攻めすぎて全カットになることもあったとか。命がけで収録に臨んでいます。
とても興味深い2人なので、それぞれに話を聞いてみました。まず、くろさわさんから。
――芸人を始めたきっかけは
「テレビで芸人さんを見て、自分も同じ舞台に立ちたいと思った」
――収録の心構えは
「相方が何かを起こしてくれるので、隣で笑顔を絶やさないようにしています」
――相方はどんな人
「面白い人、いい意味で化け物」
――組んだきっかけは
「髪の色が緑だったから」
――目標は
「大きい会場で単独ライブをやることです」
次はうちださんに聞きました。
――芸名の由来は
「最初は普通の『うちだ』で登録したのですが、SNSだけ違う名前にしたら面白いと思って、音で聞き心地がいい『うちだすぺしゃるはーたみん』にしたら、番組の名札がそうなっていてマネジャーさんに怒られた。それから『うちだすぺしゃるはーたみん』で正式に登録してもらいました」
――芸人を始めたきっかけは
「椎名林檎にはなれないと気付いた時」
――収録の心構えは
「かかりすぎないように心がけてます」
――相方はどんな人
「優しい大人」
――組んだきっかけは
「養成所の『リモート相方探しイベント』で、画面に映る中で一番普通の女じゃなかったから」
――目標は
「死んだ後に自分の人生を映画化したいです」
☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。












