“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、コンビとして女芸人№1決定戦「THE W」で準優勝しながら、その後解散。現在はピンで活動している女芸人を紹介する――。
「THE W」で3度決勝に勝ち進み、2019年には準優勝した「はなしょー」というコンビをご存じでしょうか? 実は昨年解散し、今はそれぞれ別々に活動されていますが、そのうちの1人を紹介します。
【プロフィル】
芸名‥承子クラーケン
生年月日‥1987年6月11日
所属‥フリー
学歴‥早稲田大学スポーツ科学部卒業
「はなしょー」は、ライブシーンでリスペクトされていた女性コンビの代表でした。承子さんは、相方の杵渕はなさんとワタナベエンターテインメントの養成所で知り合い、コンビを結成。2012年から22年の約10年間、活動しました。昨年4月の解散後、2人ともお笑い芸人を続けていますが、別々に活動しています。
「はなしょー」の時は「山田しょうこ」という名前で活動していましたが、解散を機に承子クラーケンに改名。相方の杵渕はなさんはピンでの活動に加え、「ぷぅ」という男女ユニットで活動しております。
ピン芸人になった承子さんのネタは、とにかく奇抜。そこには「70点じゃなく、0点か100点でないとダメだ」という芸人の美学があります。たとえば表情の動きだけで1本ネタをやったり。ユーチューブには、奇抜すぎてなんと説明していいか分からないような動画を20秒以内ぐらいで投稿したりする。「0点か100点」なので100点の時はいいけど、0点の時は全く意味が分からない。
「はなしょー」という期待されたコンビを解散した理由の一つに、承子さんの「変わりたかった」という思いがある。そこには売れなかったことへのジレンマもあるそうです。
承子さんは「バラエティー番組に呼んでもらっても2回目がなかったんです」と言います。テレビに出られるだけで十分すごいことですが、それだけでは満足できない。向上心がすごく高いのでしょう。
「テレビは2年目から8年目くらいまで出させていただいてたんですけど、売れてないってことは『ダメだろ、これじゃ』と思ってしまったんです、優等生で無理してたし…」
優等生だった反動なのか、今は奇抜な芸風になった。本人は「誰もやってないことをやりたいと思ってます。いままではコントだから、衣装をちゃんとして設定をちゃんとして最初から最後まで話の筋を通す、みたいなことを意識してやってたんですけど、そういうことはもうやらない」と言います。
私が「漫談なのかコントなのか、何に当てはまるネタをしているのか?」と質問すると「定義づけをしたら誰かと一緒になっちゃうから」。唯一無二の存在になるため、ネタへの向き合い方は清く誠実でもあります。
承子さんはもともと、奇抜なネタに取り組んでいたんですが、「はなしょー」では相方のはなさんがネタを書くようになり、承子さんの創作欲求が封じられていたとのこと。解散後、封印されていたものが開放されたそうです。
ちなみにネタは、彼氏に見てもらっているそうです。彼氏がいることを一切隠していないのも彼女らしいところ。彼氏はもともと吉本興業に所属していた同期の芸人だそうです。
ほかにも気になるところを本人に聞いてみました。
――お笑いを始めたきっかけは?
「前世からお笑いをやっていたそうで、聞いたところによると、パーマ大佐の主催ライブを見に行って、なんとなくお笑いをやりたくなったらしいです。優勝者は賞金1万円をもらえるバトルライブでしたが、主催のパーマ大佐が優勝して変な感じになってたらしいです」
――今の芸風はどうやってできましたか?
「本当のお笑いをやりたくなって」
――ネタはどうやって作ってますか?
「白目をむいて、屁こきながら作ってます」
――今後の目標は
「お笑い界で天下取ります」
天下を取った承子クラーケンを見てみたいです!
☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。













