25日のボクシングWBC・WBО世界スーパーバンタム級タイトル戦で、前王者スティーブン・フルトン(29=米国)を破り4階級制覇に成功した井上尚弥(30=大橋)の無敵ぶりが、大きな話題になっている。ボクシング界きっての論客である元日本スーパーライト級王者・細川バレンタイン氏(42)は「スーパーバンタム無双」を予言するが、一方で〝モンスター〟は一夜明け会見で5階級制覇を狙ってのフェザー級転向に「3年はかかる」と慎重な姿勢を見せた。そのワケとは――。
開始のゴングから終始リードした井上は、フルトンに8ラウンド(R)1分14秒、TKOで完勝。スーパーバンタム級転向初戦で、いきなり日本人として2人目となる4階級制覇を達成した。
公式ユーチューブチャンネル「前向き教室」で発信も行っている細川氏は、この試合で見せた新階級での井上について「適応どころか、尚弥のほうが相手よりデカいと思いました。(階級の中で)小さいほうどころかスーパーバンタムがジャストに見えた。パワーもスピードもテクニックも見せて、適応どころか最強だと示したと思います」と興奮を隠し切れない。
今後についてはWBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級統一王者のマーロン・タパレス(31=フィリピン)との4団体統一戦が濃厚だ。これを踏まえて「そこでしっかり統一してもらって、それでネリ、カシメロ、アフマダリエフとやる必要があると思います」とジョンリエル・カシメロ(フィリピン)やルイス・ネリ(メキシコ)、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)ら同級の猛者との対戦実現に期待を寄せる。
その上で「僕は、全員を一掃すると思います。フルトンは(同階級で)井上が一番勝ちにくい相手だったんです。それをああいうふうにボコボコにしたら、もうほかにスーパーバンタムで井上に勝てる選手はいない」と同級での〝無双〟を断言した。
一方で井上は、26日の一夜明け会見でフェザー級の早期転向を否定。3年は現階級にとどまるとした。これについては細川氏も賛同する。「フルトンも井上のパンチは見えているし、ブロックもできていました。あれがさらに耐久力のある大きいのが来たら、どうなるのかということ」と、フルトン戦では結果の派手さとは裏腹に苦戦を強いられる場面もあったと指摘。「ボクシングでサイズ感が大きく変わったと、ひと目でわかるのが『スーパーバンタムからフェザー』と『スーパーフェザーからライト』と『スーパーライトからウエルター』への転向だと言われています。この中でも特にスーパーバンタムからフェザーは差が大きい」と説明した。
これを踏まえ、井上と陣営が慎重になっているとして「だからスーパーバンタムでしっかりパワーをつけて、フェザーにいくつもりなんだと思います。彼は相手を圧倒することにこだわっていると思うので、普通に勝てるくらいでは階級を上げる根拠にならない」。
当面は、モンスターがスーパーバンタム級で暴れまわる姿を見ることになりそうだ。












