〝モンスター〟が2階級4団体制覇に好発進した。ボクシングのWBC・WBО世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(25日、東京・有明アリーナ)は、前世界バンタム級4団体統一王者の井上尚弥(30=大橋)が、王者のスティーブン・フルトン(29=米国)を8ラウンド(R)1分14秒、TKOで撃破。4階級制覇に成功した。
24戦全勝の井上が、21戦全勝のフルトンと注目の無敗対決。しかも転級初戦で、2団体統一王者に挑むという破天荒なチャレンジだ。試合前には王者から井上のバンテージを巡る〝不正指摘〟もあり、不穏なムードも漂っていたが、1Rからプレッシャーをかけて圧倒。強烈な左ジャブを起点に右フックを連打し、面白いようにパンチを当てていく。3Rにはフルトンの鼻から出血させた。
劣勢ながらも距離を取ってのらりくらりと試合を進めていくフルトンをなかなか仕留めることはできなかったが、8Rにその時が訪れる。左ボディーから右ストレート一閃。フルトンを初めてダウンさせた。何とか立ち上がった王者に超絶のラッシュをかけ、コーナーでめった打ち。フルトンは全く動けなくなり、レフェリーが試合を止めた。
歓喜の4階級制覇達成。だが、井上の野望はここでとどまらない。「僕が最強と思うフルトンを倒すことができたので、スーパーバンタム級最強と言えると思う。ただ、僕の持っているベルトは2本です。今日タパレスが見に来ているので、次戦4団体統一戦をしたい」と表明し、リングサイドにいたWBAスーパー・IBF同級王者マーロン・タパレス(フィリピン)をリングに呼び込んだ。
タパレスも「自分自身がチャンピオンだと証明したいので、井上選手とぜひ試合がしたい」と受諾。井上は「今年中に2つのベルトをかけて戦いましょう」と年内の4団体統一戦実現をぶち上げた。
まるでプロレスのリングのような次戦に向けたやりとりに、観衆は拍手喝采。日本男子2人目の4階級制覇を達成したモンスターは、スーパーバンタム級でも4団体制圧に突き進む。












