女子初のGI制覇を達成した佐藤摩弥(31=川口)は女子オートレーサーの先駆者でもあり、今やS級14位と実力も申し分なし。グレード戦線でも常にV争いを繰り広げてきた。

 所属する川口でロッカーも近い同じ整備グループの先輩・若井友和(49)は以前、レース中にマシンをつける位置や抜く態勢、さばき方などのアドバイスをしていた。
「もちろん期待している部分はある。強くなってもらおうと」と当時は話していた。「安全に前を抜く技術的な自分の考えを言うだけ。でも摩弥はそれをすぐ理解してくみ取れる。センスはいい」と、当初からその才能を認めていた。

「今後は、彼女が後輩の女子選手に教える立場になって、そういったアドバイスをするようになると思う」と指導者のような立ち位置になることも期待している。

 現在、オート界は鈴木圭一郎(28=浜松)、青山周平(38=伊勢崎)の2強が必ずといっていいほどSG戦線のV候補になる構図が定着している。若井は「そういったトップ選手と、その次(の選手)との差が大きい。それが縮まれば見てくれているお客さんも面白くなるし、危ないレースも少なくなると思う」と分析する。

 すでに性別関係なくトップレーサーとして認知されている佐藤が今回、結果でも応えた。2011年、19歳で44年ぶりの女子選手としてデビューしてから12年。もう女子選手という“話題”は不要だ。実力者・サトマヤが殴り込みをかけ「3強」の1人としてオート界をリードしていってもらいたい。