3月28日に亡くなった坂本龍一氏の著書「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」(新潮社)が、21日に刊行される。

 同作では、坂本氏の死生観、闘病の毎日、創作秘話などについて語られている。

 坂本氏は2020年12月にステージ4のガンと診断され、医師から余命宣告を受けた。そこからプロデューサーでもあるパートナーと話し合い、「生きているうちにしておくべきことのリスト」を作ったという。

 編集部には2021年後半に相談があり、残された時間を使って収録を行った。各章とも約5時間のインタビューが行われたという。

 また、カバーには坂本氏のニューヨークの自宅の庭にたたずむピアノの写真を採用。2015年に最初のガンが発覚し、療養のためにハワイを訪れ、中古住宅を購入。そこに90年も前に作られたピアノが置かれていた。

 住宅自体はすぐに手放したが、ピアノはニューヨークへ持って帰り、それ以来「自然に還すための実験」と称して自宅の庭で野ざらしに。ピアノの塗装は次第に剝がれ、本来の木の状態がむき出しになっていった。