たまきとゆみね「ヨナカジカル」
2016年10~12月に放送された「ステラのまほう」は、「まんがタイムきららMAX」に連載されていた4コマ漫画が原作のアニメ。同人ゲームを制作する女子高生たちの部活動を描いた作品だ。
そのエンディングテーマとして流れていたのが「ヨナカジカル」。アーティスト名義の“たまきとゆみね”というのは、主人公の本田珠輝(CV・長縄まりあ)と布田裕美音(CV・前川涼子)の2人によるデュエット。
この曲、番組放送時に初めて聴いたときはちょっと驚いた。それまでのアニメのOPやEDにはほとんどなかったようなタイプの楽曲だったのだ。サウンド的にはEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)、もっと狭めればその中の1ジャンルで、ハードさが少なく浮遊感の強い“フューチャー・ベース”だ。この年はフューチャー・ベースが世界的に大流行したので、まさに当時の最先端サウンドだった。
で、驚いたというのは“歌”。2人の声優がふわふわしたボイスで歌っているのだが、一般的にイメージする“歌”のパートがアニソンとしては異常に少ない。アニメのOPやEDは基本的に約1分30秒。その中で、この曲のちゃんとした歌詞があるボーカル部分というのはイントロに続いて流れる約15秒ぐらいしかない。サビ部分も謎のフレーズをコーラスしているので歌といえば歌だが、バックのサウンドに完全に溶け込んでおり、もはや演奏の一部。フューチャー・ベースの曲としては、ある意味で典型的なサウンドかもしれないが、Jポップでもまだそれほど一般的ではなかった時期に、アニソンでこれをやったというのは、極めて先鋭的、画期的な試みだったと思う。












