落語家の桂米団治(64)、桂二豆(29)が24日、大阪市内で関西学院大学古典芸能研究部OB落語会「関学こてん寄席」(5月26日、天満天神繁昌亭)の発表会見に出席した。

 2人は関西学院大学文学部卒。在学時は古典芸能研究部に所属していた。同研究部は落研とは違い実演はしない。落語だけにとどまらず歌舞伎、狂言、浄瑠璃などさまざまな伝統芸能の公演を観劇し、研究する極めてアカデミックな活動だ。

 そのため、なかなか部員の勧誘が難しく、たびたび存続の危機に陥ってきたが昨年、ついに部員がゼロになってしまった。2年間部員がいないと部として存続できず、このままでは長年積み重ねてきた膨大な資料も失われかねない。

 そこで、米団治や二豆、落語研究家の小澤紘司氏、落語作家の小佐田定雄氏らOBが立ち上がり、現役関学生に研究会を知って入部してもらい、廃部を阻止すべく繁昌亭で夜席を開催することになった。

 公演では、故桂米朝さんが1958年ごろに草稿したとみられる新作落語「犬のくやみ」が二豆によって演じられる。小澤氏が昨年、米朝さん宅の資料の中から発見したもので、小佐田氏が構成し直した。

 二豆は「恐れ多いと何度もお断りしましたが、皆さんに『そんな大層に考えな』と言っていただいた。まずは世に出せたら」と恐縮する一方、サラリーマンが社長の犬のお悔やみに行くという内容とあって、「米朝師匠の新作となると『どんなもんや?』と思う方も多いでしょうけど、しょうもなくてバカバカしい落語らしい落語。米朝師匠のエッセンスが散りばめられているし、良い形で演じられたら」と笑った。

 米団治は「私が母親の胎内にいた時にこんなことをやっていたんだと、ただただ敬服ですね。日をたつごとに、米朝への思いは強くなっている」と人間国宝の父の偉大さを改めて実感した様子。

 続けて「WBCも〝クラシック〟と入っていますが、クラシックとは古いもの、永続するもの。西洋の人もクラシックというものに敬意を表している。われわれも古典を大事にしていかなければと思った」と思いを新たにしていた。