長時間のデスクワークや首、肩のこりが原因となって起こる「緊張型頭痛」。普段の生活や仕事を快適に行うためにもその対処法を知っておきたい。脳神経外科の伊藤たえ医師に原因や対処法を教えてもらおう。

 ――主な症状を教えてください

 伊藤医師(以下伊藤)主に締め付けられるような頭痛があります。肩こりや首のこりも伴ったり、後頭部が張るような感覚もあります。軽めのめまいを伴うこともありますね。人によっては、それほど強くない頭痛がずっと続いて頭が重たく感じたりもします。

 ――何が原因で起こるのでしょうか

 伊藤 ストレスや筋肉のこり、冷えが原因となって起こります。例えば普段は頭痛に悩んでいない人でも仕事の繁忙期に長時間デスクワークをしたことで緊張型頭痛になってしまったという人もいます。病院で緊張型頭痛を診断された患者さんには痛み止めの薬を処方したりストレッチやマッサージ、正しい姿勢の指導を行って痛みが改善するようにしています。

 ――ほかの頭痛とはどういった違いがありますか

 伊藤 よくあるのは片頭痛ですが、片頭痛だと脈打つようなズキンズキンとする痛みが頭のこめかみ周辺に出ることが多いです。また、緊張型頭痛の場合は体を温めたり運動したりして血行を良くすることで頭痛が楽になったりするのですが、片頭痛の場合は逆に頭痛が悪化してしまうんです。この点が違いですね。

 ――頭が痛いとき、緊張型頭痛かどうかを判断することはできるのでしょうか

 伊藤 ある程度はできますよ。ストレッチやマッサージ、運動をすることで頭痛が和らぐなら緊張型頭痛かなと思います。

 ――症状が出たときに痛みを和らげる方法を教えてください

 伊藤 体を温めたり、ストレッチを行う、マッサージをするなどして血行を良くすると楽になりますよ。市販の頭痛薬を使用しても問題はありません。

 ――緊張型頭痛を防ぐ方法はありますか

 伊藤 緊張型頭痛は筋肉のこりが原因となって起こりやすくなります。そのため、スマホを長時間同じ姿勢で見たり、デスクワークを同じ姿勢(姿勢が悪い状態)で長時間行うと緊張型頭痛を引き起こしてしまいます。こういった生活環境を変えない限りは防ぐことはできないんです。姿勢を正したり、適度に姿勢を変えたり体を動かすなどして、長時間同じ体勢が続かないように気を付けると良いでしょう。

 ――病院を受診する必要はあるのでしょうか

 伊藤 もしかしたら緊張型頭痛ではなく何らかの病気が隠れている可能性もあるので、頭痛が続いてつらいと感じたら病院を受診することをオススメします。なお、頭痛薬を飲んでも楽にならないときや急な激しい頭痛で動けなくなるようなときは病院を受診してください。

 ☆いとう・たえ「医療法人社団赤坂パークビル脳神経外科 菅原クリニック 東京脳ドック」院長。脳神経外科、脳卒中学会専門医として、脳ドック、頭痛、認知症、頭部外傷、脳卒中などの診療に励む。