新型コロナウイルスの感染対策のため行われていたマスク着用が13日、個人の判断に委ねられ、脱マスクが本格的に始まった。ただ、引き続き着用を求められる場面が残っており、トラブルの気配も漂う。

 この日朝、ツイッターでは「電車に乗ったら皆マスクしてる」「駅、ほぼ全員マスク」といった投稿が多く見られた。不特定多数が集まる場所では従来と大きく変わらぬ風景が見られる様子。政府も、通勤ラッシュ時の電車やバスに乗る時や、医療機関や高齢者施設を訪れるなどの際は推奨する。一方、全員の着席が可能な新幹線や高速バスでは外してもよいとし、学校では4月の新学期から基本的に着用不要だ。

 実際、染み付いた“マスクルール”からはそう簡単に脱却できそうにない。40代サラリーマンは「親会社がマスクはしてもしなくてもいいとの見解を出したので、マスク着用は自由ということになっています。しかし、上司から『まさかマスクしないなんてないよね』と圧をかけられました。わが社ではまだマスク着用が続きそうなムードです」と嘆いた。

 会社でも事実上、マスクを“強制”されるとなると、サラリーマンはあまり変わらない。自宅から出るときはノーマスクだとしても、通勤時に交通機関ではマスク、会社でもマスクとなったら、結果的にいつまでたってもマスクを手放せない。

 厚生労働省にコロナ対策を助言する専門家組織は8日にまとめた提言の中でマスクの携帯を訴えている。だからこそマスクの需要はまだある。12日、都内のある商店街ではマスクのセールが行われており、花粉症シーズンという事情があるとはいえ、多くの人が購入していった。前出のサラリーマンは「マスク着用は個人の自由なので外すつもりです。上司とバトルも覚悟です」と訴える。

 結局、政府がマスクをしないといけない場面を残しているがゆえに、完全に脱マスクできない状況になっているのだ。

 まだまだマスク着用をめぐるトラブルがいろいろと起きそう。厚生労働省は「本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、個人の主体的な判断が尊重されるよう、ご配慮をお願いします」としている。高齢者など重症化リスクが高い人が多い状況などを除いて、強制はよくないということだ。