ビフィズス菌と乳酸菌を混同している人もいるようだ。どちらも「ヨーグルトなんかに入っている菌だろ?」「食べると体にいいらしい」ぐらいの認識で、どう違うのかを知っている人はそれほど多くない。それぞれの特徴をまとめつつ、昨今、注目度が上がっているビフィズス菌について詳しく見ていこう。
【乳酸菌は小腸で、ビフィズス菌は大腸で働く】
ビフィズス菌と乳酸菌は、実は生息場所も違えば特徴も大きく異なっている。だが、どちらもいわゆる善玉菌だ。いずれもヨーグルトや飲料で日常的に多くの人が摂取している。このため、どちらも「体にいい」と漠然としたイメージを持つだけで両者を混同している人も多い。
まず、大前提として、乳酸菌は主に小腸で働き、ビフィズス菌は大腸で働く。また、産生する物質も乳酸菌は主に乳酸だが、ビフィズス菌は主に酢酸。それぞれ働きが異なる。
乳酸菌については、昔からヤクルトなどの乳酸菌飲料やブルガリアヨーグルトなどのヨーグルトを中心とした商品が日本でも親しまれている。だが実は、乳酸菌というのは小腸などに生息して乳酸をつくる善玉菌の慣用的な総称にすぎない。
実際に店頭で販売されているヨーグルトが含んでいるのはブルガリカス菌、サーモフィラス菌、カゼイ菌、ガゼリ菌などだ。これらが一般的には乳酸菌と呼ばれているだけである。
一方、ビフィズス菌は乳酸菌とは違い大腸に生息して乳酸だけでなく酢酸を生み出す菌だ。酢酸はタンサ脂肪酸の一種で、タンサ脂肪酸は肥満抑制や免疫力向上などの機能が注目されている。ウイルスとの闘いが続き、コロナ太りも懸念される状況が関係しているのだろう。
【ビフィズス菌入りのヨーグルトと入っていないヨーグルトがある】
ビフィズス菌はヒトの腸内に1兆~10兆も生息している。腸内細菌全体に占めるビフィズス菌の割合は日本人の場合で約10%とされるが、これに対して乳酸菌の占める割合は1%以下だとされている。
ただ、ビフィズス菌は加齢により減少してしまう。偏食や運動不足、またストレスの多い生活はビフィズス菌を減少させ、悪玉菌を増加させる。
それ以外にも、乳酸菌はヨーグルトだけでなく漬物やみそ、しょうゆなど発酵食品には全般的に含まれるが、ビフィズス菌はヨーグルトやサプリメントなどに特別に添加されていなければ含まれない点も違っている。したがってヨーグルトには乳酸菌は含まれるが、ビフィズス菌に関しては、入っているヨーグルトと入っていないヨーグルトがあるということになる。
ビフィズス菌入りヨーグルトは江崎グリコ、森永、雪印などから発売されている。そのほか、整腸薬として知られる新ビオフェルミンSの有効成分もビフィズス菌と乳酸菌だ。
次回は、ビフィズス菌をどう摂取するのがいいかを探る。











