一人大関が意地を見せて大混戦に持ち込んだ。大相撲初場所13日目(20日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(26=常盤山)が平幕の阿武咲(26=阿武松)を下して3敗を死守。単独トップの相手を引きずり降ろして優勝争いの先頭に並んだ。
激しい押し合いから、貴景勝の右の張り手が阿武咲の顔面にさく裂。相手の反撃の張り手が空を切り、一気に前へ出て押し出した。取組後は取材対応せず、翌日の取組に集中する構えを見せた。
同学年で中学時代からのライバル対決は大関に軍配。負けた阿武咲は「シンプルに悔しかった。一番一番、全力でやっていますので。自分が弱かっただけです。切り替えて、また一生懸命にやるだけ」と潔かった。
これで3敗に平幕の琴勝峰(23=佐渡ヶ嶽)を含めた3人が並び、1差の4敗で3人が追いかける展開。すでに貴景勝は今場所の横綱昇進が絶望的になったとはいえ、大混戦を制して優勝すれば、来場所の綱とり再挑戦も見えてくる。
幕内後半戦の審判長を務めた藤島親方(元大関武双山)は「お互いに気持ちの入ったいい相撲だった。貴景勝は(前日まで)連敗して心配な負け方だったけど、今日の相撲は期待できる。4敗も十分にチャンスはあるし、分からなくなってきた。大混戦になった」と指摘した。
混沌とする状況から、最後に誰が抜け出すのか。一人大関が綱への夢をつなぐのか、4場所連続の平幕優勝なのか…。残り2日間から目が離せない。












