のら猫バンクという会社が始めた「ねこホーダイ」というサブスクリプションサービスが大炎上している。

 同社によれば月額380円の会費で、提携する保護猫シェルターが保護・飼育する猫を審査やトライアルなしに譲渡。猫をもらうのも返すのも費用負担0円で行う。「人と猫をつなぐプラットフォーム」とうたっており、最後まで面倒を見切れない責任を誰かが代わりに負えればと始めたという。

 このサービスは15日にスタートしたが、23日になってツイッターで大炎上。「猫の命を何だと思っているのか」、「環境が変わるだけで体調を崩す猫もいるのに、絶対にダメ!」など批判の声が噴出し、一時、ツイッターのトレンドランキングで関連ワードが1位と2位を占める事態となった。

 そんななか、このサービスを始めた会社の取締役に名を連ねる人物について、ツイッターでは「坂上どうぶつ王国」(フジテレビ系)に定期的に出演している人物ではないかとの指摘が…。さらにこの人物が運営する保護猫シェルターの元関係者が、2021年11月に「週刊女性PRIME」に語った寄付金の私的流用やシェルターの問題点を告発した記事まで〝発掘〟されて拡散されている。

 また、「坂上どうぶつ王国」を放送するフジテレビと同番組の司会を務める坂上忍にも飛び火して「フジテレビは動物番組を作るのやめた方がいい」、「坂上忍の見解を聞きたい」といった声も上がっている。

 批判の声が相次ぐ「ねこホーダイ」について、かつて「どうぶつ奇想天外!」(TBS系)でディレクターを務め、現在動物ジャーナリストの佐藤栄記氏は「軽はずみな衝動で飼わないようにあえて厳しい審査と高額な費用を課すのが一般的になっているなか、このサービスは時代に逆行しているように見える」と指摘。譲渡のハードルが極めて低いことには「虐待マニアの手に渡る危険性がある」と危惧した。