【おいしく進化中! インスタント麺ガイド】話題のインスタント麺は当欄でチェック! テレビなどでも活躍する愛好家の大山即席斎氏が解説するぞ。今回は、超有名店初のカップ麺や鍋用ラーメンの新味、さらにはあの人気芸人監修の新商品を実食リポート。アレンジ術もお見逃しなく。
【サンヨー食品「名店の味 春木屋 東京ワンタン麺」】
荻窪ラーメン、いや東京のラーメンを代表する店と言っても過言ではない春木屋。新しくラーメン店を開業しようとする者やインスタント麺メーカーの開発担当者が味を盗みに来る店としてもよく知られている。
多くの有名店が続々とカップ麺となる中、同店は長いことインスタント化されないことでも有名だったのだが、とうとうカップ麺となった。
両親が荻窪出身だったということもあって自分にとってはホームのような店でもある。背脂たっぷりとか煮干しの風味が強烈、といった個性の強いラーメンは再現しやすいが、春木屋は王道中の王道醬油油ラーメンなので味の再現は至難の業。初めてとあってまだ再現しきれていない部分はあると言えるが食べる価値はある一品だ。
ともに後入れの醬油味液体スープと透明な調味油で作るつゆは、ポーク・ビーフ・チキンの旨みと油の風味で芳醇な醬油味に仕上がる。楕円形断面でちぢれた太麺は、しっかりとしたコシ感のあるモチモチ食感。メインのかやくは具入りワンタンが4個、そしてチャーシュー・ねぎ・メンマ入り。チャーシューはけっこう味わい深い。ワンタンの皮はフワフワのやわらかめだ。
【冬の鍋用ラーメン2022―23】
新商品も多数出てきてますます充実する今季の鍋用ラーメンをチェックしておこう。
まずは、辛ラーメンでおなじみの韓国農心「コリコレ鍋セット プデチゲ」。プデチゲとは日本語に直すと部隊(プデ)鍋(チゲ)で、軍隊の食事から発展したものと言われている。鍋にインスタントラーメンを入れて作るのが普通だが、お店のプデチゲも同様。韓国の麺は冷麺から発展したムチムチな麺が主流なので、鍋で煮込んでものびにくいという特長がある。
ベースとなるのはおなじみ袋麺の「辛ラーメン」。箱にはその辛ラーメンと「特製プデチゲヤンニョム」の袋が入っている。いつもの赤い粉末スープで作るつゆは、にんにくやしいたけの旨みが出たみそ系の強辛だ。さらに加えるヤンニョムでポークの旨みにコチュジャンの甘みや辛みが加わる。
一方、今年最初の記事でも取り上げた永谷園の煮込みラーメンには「海鮮ちゃんぽん味」が出た。製造に手間と時間がかかる二夜干し麺を7分間煮込む。鍋用だから時間がたってもぐずぐずになりにくい。
液体スープで作るつゆは、あさり・えび・いかなどの海鮮風味が強く出た鍋に向いたちゃんぽん味で、野菜をどっさり入れて煮込むのが基本なので、味がちょうどよくなるよう少し濃いめの味付けになっていた。
【エースコック「スーパーカップ1・5倍×EXIT」】
お笑い第七世代のエースEXITは若者の意見を代弁する地位を確立し、スーパーカップのCMにも出ている。この商品のCMはパリピの大先輩であるロンドンブーツ1号2号を継承した形。今回、そんなEXITが監修した新商品が登場した。
まずは兼近監修の「明太バター醤油味ラーメン」。つゆはバターの風味がよく出ていてコクがありつつスッキリ感もある。さらに赤い粒々の明太子加工品入りふりかけをかけて出来上がり。その量が多くて明太子感もしっかりと味わえる。
りんたろー。監修の「ジンジャー豚味噌味ラーメン」は、ガーリック・オニオン・ジンジャーの風味がよく出ていてコクがあるみそ味。味の濃さ・こってり度ともやりすぎてなくて中庸でおだやかな味わいだ。
【今月のアレンジ術=お茶を入れて作る】
割とラーメンちょい足しかいわいでは有名な方法に、お茶を入れてラーメンを作る、というのがある。お茶には独自の旨み成分や栄養成分があるので、それを追加しようというものだ。やり方はお湯にお茶を加えるだけ。全部お茶で作ってもよいが、初めてならばお茶2~3割くらいから始めるのがよいだろう。
実際にマルちゃん「麺づくり鶏だし塩」でやってみた。つゆの4分の1ほどを黒烏龍茶にすると、茶の旨みや香ばしさが加わってオリジナルと違ったおいしさになる。今回は違いがわかりやすいように色も味も濃い黒烏龍茶を使ってみたが、最初はライトなほうじ茶か緑茶を使うのがいいかも。劇的に味が変わるというのではなく、ほどよく旨みが増すちょい足しだ。
☆おおやま・そくせきさい インスタント麺愛好家。カップ麺、袋麺、ラーメン、焼そば、うどん、そば、まぜそばから海外製品まで、年間600食の即席麺を食べる。1995年、「TVチャンピオン インスタント麺通選手権」優勝。「マツコの知らない世界」出演。ツイッターは【@Sokuseikisai】。

















