サッカー元韓国代表スターの安貞桓氏が、カタールW杯(20日開幕)を最後に〝解説者引退〟を宣言した。

 安氏は11日に行われた韓国放送局「MBS」のW杯中継イベントに出席。解説者として今大会に向けて「韓国サッカーファンのレベルがかなり上がっている。以前のように面白いだけの中継をしてはいけないようだ。選手とファン、私が一緒に走る中継をすることが目標だ」と意欲を示した。

 その一方で、今後は指導者を目指す意思を明かして解説者を〝引退〟することを表明。その理由の一つとして「実は、2002年の話をするのはあまり好きではない。そのことはもはや古くなってしまったし、あまりに懸念も出るのではないかと思う。あの大会はすべての瞬間が記憶に残っているが、個人的には今年のW杯が最後の解説になると思う」と語った。

 安氏といえば、日韓W杯の4位躍進の象徴。決勝トーナメント1回戦のイタリア戦ではゴールデンゴールで強豪を沈めるなど快進撃の主役となり、国民的スーパースターとなった。ただ、引退後はその時のエピソードばかりが注目を集め、20年がたった今でもかつての逸話を語り続けることに疑問を感じているようだ。

 解説者として最後の舞台になりそうがカタールW杯での韓国の成績も予想。「自宅で〝シナリオ〟を考えてみたんだ。我々がH組2位でブラジルと対戦するのが最高だ」とした上で決勝トーナメントについて「G組はスイスかセルビアが上がってくる。準々決勝ではベルギーが有力だが、日本が浮上してきてそこで韓日戦になる。そして日本を破って韓国は4強に行く。こうなると本当にいい。誰もが欲しているシナリオだ」とW杯準々決勝の大舞台で日韓戦が実現するとした上で、韓国が再び4強進出の大旋風を巻き起こすと分析した。

 安氏の今後とともにその予想もスポットライトを浴びそうだ。