向日町競輪FⅠ「ウィンチケットミッドナイト競輪」が28日、いよいよ開幕する。S級レーサーが疾走するミッドナイトFⅠは4月宇都宮、8月小倉に続いて今年3度目。今回は地元の村上博幸(43=京都)を筆頭に、山田久徳(35=京都)や長島大介(33=栃木)、松坂洋平(40=神奈川)ら前橋GⅠ寬仁親王牌からの転戦組が主力になるが、14日にフランスで開催された世界選手権男子スクラッチで中長距離初となる銀メダルを獲得し、15日付けでS級2班へ特別昇級を果たした窪木一茂(33=福島)が追加参戦。こちらにも注目が集まりそうだ。

 自転車競技と競輪の「2足のわらじ」を履く119期の窪木は5月までチャレンジが主戦場。6月久留米のレインボーカップチャレンジファイナルで2着とし、A級2班に特別昇班を果たしたが、次のステージだったA級1、2班戦を走ったのはわずか2場所。世界選でメダルを獲得したことで特例でS級2班へ〝飛び級〟した。

 激しすぎる環境の変化に本人の心境は――。

「S級で走ったことがないので分からないですけど、基本的には先行して走りたい。でも相手も強くなるし、組み立ても変わってくると思う」と、いきなりのトップレーサーとの対戦にもある程度はイメージができているようだ。

 初戦の出番は予選ラストの8R。新田康仁(48=静岡)の前で風を切ることになった。「前で舵を取って走れるように力を出し切りたい」。〝世界の豪脚〟が真夜中を切り裂いていく。