大みそかの「紅白歌合戦」に向けて、NHKは水面下で人気歌手のAdoに猛アタックしている。出場が実現すれば、2年ぶりのNHKホール開催となる紅白の大きな目玉となるはずだ。

 昨年の紅白の平均視聴率は34・3%(世帯=第2部/ビデオリサーチ調べ・関東地区)と2部制になってから過去最低の数字だった。だからこそ「東京国際フォーラムからNHKホールに戻ってくる今年の紅白では『何がなんでも数字を上げなければならない』という局員の必死さが伝わってくる」と芸能プロ関係者。

 出場歌手としてすでにさまざまな名前が出ている。その中の一人が、中森明菜。「ただこれまでずっと歌ってこなかったので、やはり紅白は難しいのではないか、と言われている。紅白スタッフは何とかして出てもらいたいという思いを持っていますが」(制作会社関係者)

 NHKが明菜以上に本腰を入れて交渉に臨んでいるのがAdoだ。一昨年に「うっせぇわ」ですい星のごとく現れ、それからもヒットを重ねた。今年も映画「ONE PIECE FILM RED」の主題歌「新時代」が空前の大ヒット。前出関係者は「紅白側も本気でAdo側と交渉を進めています」と語る。

 ただ障壁もある。それはAdoがこれまで顔出ししないでアーティスト活動を続けているということ。紅白だからといって、顔出しをOKすることはありえない。

 NHKとしては解決策として、一昨年のGReeeeNと同じような形での出場をオファーしているようだ。「顔を出していないGReeeeNはAR(拡張現実)を使った演出でした。ただこの時は無観客で、今年は有観客なので前回とは違った難しさがあるかも。そこをクリアできれば、晴れて出場となるでしょう」(同)

 NHKホールにAdoは登場するか? その場合はどうやって…期待が高まっている。