121期、122期にスポットライトを当てる「Challenge! 新人競輪選手紹介」。今回は福岡支部の中川聖大(24=福岡)をピックアップ。競輪人生のレールは自ら敷いたが、レジェンドとの出会いがスタート地点を大きく変えた。通常とは違った路線を行く2世レーサーがとても気になる。

 福岡北九州が生んだスーパースター・吉岡稔真氏が主宰する「不動会」から将来有望な〝金の卵〟が誕生した。中川は「小さいころから自転車が好きだった。親父(司さん、65期=引退)が元選手で環境も整っていた」と競輪選手になることに迷いはなかった。

 静岡出身の彼が後の〝師匠〟となる吉岡氏と出会ったのは小倉競輪場で行われた1次試験の前日夜。

「親父は(同期の)吉岡さんと仲が良く、食事に行った時に吉岡さんから『ヤル気があるなら俺が面倒を見てやる』と言われた。当初は真に受けてなかったが、合格した時に吉岡さんから親父に連絡があって…」

 ユーチューブ等で何度も見返していた憧れの人からの誘いが真実だと知ると「お願いします」の二つ返事で弟子入りした。

 養成所を卒業後、福岡での新生活が始まった。「不動会」といえばタイトルホルダーの園田匠をはじめトップレーサーばかり。「小川勇介さん、(岩谷)拓磨さんとよく練習しますが、初めて会った時は独特なオーラというか、やべえなって、めっちゃ怖そうな人だと思った」。実際に話をすると、そんなことはなく、練習は「食らいつく」のが精いっぱいの現状だが、愛のある指導の下で血肉となっている。

 セールスポイントを尋ねると「冷静に(展開を)見られることかな」。最たる例は7月和歌山の決勝戦。先行意欲の高い同期に対し、後方から〝確信的〟に内を突いて3番手を奪ってからのまくりでデビュー初Vを決めた。

「2年以内にはS級に行きたい」

 ビッグ戦線で活躍する兄弟子に追い付け、追い越せが直近の目標。さらにその先にある吉岡氏が紡いだ王者の系譜を受け継ぐためにも、鍛練を重ねる毎日だ。

Q&A

――一人暮らしは慣れたか

 苦でもないし、料理するのは普通に好き。得意料理は特にない。つくろうと思ったらつくれます。

――趣味はあるのか

 今はない。地元にいる時はバイクに乗るのが好きだったけど、S級に上がるまでは気が抜けないので(趣味は)探さなくてもいい。

――彼女はいる?

 いません。今はまだいいかな。自分のレベルが低いので、それを上げないと師匠にも怒られる。

――好きなタイプは

 お互いにストレスなく自由に生きていられる人がいい。先輩との付き合いがあるのに「いつ帰ってくるの?」とかは言われたくない。師匠の前でケータイをポチポチいじれません(笑い)

☆なかがわ・せいだい 1998年7月29日生まれ 静岡県出身、福岡支部所属。175センチ、80キロ。主なスポーツ歴はバスケットボール6年(中1~高3)、自転車歴は5年。