元SKE48の松村香織(32)が今年、結婚披露宴を行っていたことを明らかにした。松村は2020年6月に30代の一般男性との結婚を発表したが、コロナ禍のため披露宴を4度延期していた。一時は中止にすることも考えたというが、列席者全員に抗原検査を行うなど万全のコロナ対策を行った上で挙式。「母にウエディングドレス姿を見てもらえて本当に良かったです」と笑顔で語った。

 結婚発表から約2年、ようやくお世話になっていた人たちに感謝の気持ちを伝えることができた。22年某吉日、神奈川県の横浜迎賓館で行われた結婚披露宴には元SKE48の大場美奈や友人でタレントの佐倉絆、高須クリニック名古屋院の高須幹弥院長らが列席。松村は新郎と共にウエディングケーキに入刀し、友人たちへブーケトス、そして母への感謝の手紙を読み上げた。

 披露宴ではうれしいサプライズもあった。SKE48元劇場支配人の湯浅洋氏が、48グループの総合プロデューサーである秋元康氏からの手紙を代読。それは次のものだった。

「アイドルは、全員に陽が当たるわけではありません。陽が当たらない場所にいても、今、この場所でできることを考える松村は、ファンだけでなく、他の陽の当たらないメンバーにも勇気を与えました。(新郎の)○○さん、そんな松村が、あなたのそばにいます。この先、どんなに大変なことがあろうと松村が勇気をくれます。そして松村! 僕は君をSKE48の表題曲のセンターにすることはできなかったけど、プロデューサーが変わって、○○さんが、松村をセンターに指名してくれました。よかったね。おめでとう。いつまでもお幸せに(※一部を抜粋)」

 秋元氏からの粋なメッセージのプレゼントに列席者の間からは大きな拍手が沸き起こった。

 披露宴が行われるまでには紆余(うよ)曲折あった。20年に2度、21年にも2度、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期を余儀なくされた。「延期のお知らせをするたびに、招待状を送っていたみなさんに申し訳なくて…。それに『コロナ』『結婚式』というワードで検索したら世間一般のコロナ禍の結婚式に対して否定的な意見を多く目にしました。〝招待状が来たけど正直行きたくない〟とか〝断りづらい〟とか…。いろいろ迷いましたね」。先の見えない状況に披露宴自体を取りやめることも考えた。

 だが、今年75歳になる母親の妙子さんにどうしても花嫁姿を見せてあげたかった。「母は私を40代の高齢で出産した後、苦労しながら育ててくれたんです。これまできちんと親孝行できてなかったので母の前で式を挙げることができてうれしかったです」。松村のウエディングドレス姿を見た妙子さんは「きれい…」「よかったね」と大粒の涙をこぼしたという。

「(披露宴を行うか)ギリギリまで葛藤があったんですけど、ご列席くださったみなさんがすごく温かくて…。夫婦ともに多くの方々に支えられていたんだなと改めて感じることができました。本当にやってよかったです」という松村は、最後にこう語った。

「何年か後に披露宴のDVDを見返したときに〝あのころはコロナなんてものがあったよね〟と言える日が来ますように。誰もが安心して暮らせる普通の日常が早く戻ってきてほしいですね」