フィギュアスケート男子で五輪2連覇の羽生結弦(ANA=27)の19日の会見でざわついているのが永田町だ。これまで五輪アスリートには100%といっていいほど各党が白羽の矢を立ててきたとあって、早くも待望論が渦巻いている。早速、3年後の参院選での争奪戦が予想されている。
注目された羽生の去就が決まった。プロ転向表明で、新たにショーなどで演技を続けていく意向を示したが、競技活動に伴う生活上などの制約が緩和されるとあって、永田町では「3年後の参院選に出馬するのではないか?」「自民党は間違いなく打診する」などとささやかれている。
先の参院選でも自民党は元巨人の石井浩郎氏、元大相撲関脇「追風海」の斉藤直飛人氏、日本維新の会は元ヤクルトの青島健太氏、元マラソン選手の松野明美氏ら、現職議員も含めて元アスリートを擁立。斉藤氏以外は全員当選し、その強さを見せつけた。
選挙アナリストは「スポーツ界出身者は現役、引退を問わず各党がこぞって出馬を打診します。知名度は抜群で、ファンがついていて、夢を追っていた姿は力強く、感動を与え、共感を呼びやすい」と指摘する。これまでも元マラソン五輪金メダルの高橋尚子氏や元スピードスケート銅メダリストの岡崎朋美氏らもオファーがあったことを明かしている。
「羽生さんがもし出馬するようならば、衆院選よりも参院選で、比例代表なら100万票以上は堅い。ノドから手が出るほどの候補であるのは間違いない」(同)
参院選では自民党公認で漫画家の赤松健氏が著名人候補の中では最多の約52万票を獲得し、松野氏は約5万、青島氏は約3万だった。参院比例の現行制度で、過去最多は2001年の舛添要一氏の約158万票だが、羽生が出馬すればその記録更新も現実味を帯びてくるわけだ。
永田町関係者は「安倍晋三元首相が最後に国民栄誉賞を授与したのが羽生さんというのも感慨深く、自民党が担ぎ出しに動き出す可能性はある。中国でも人気があった羽生さんが政治家になれば、世界と渡り合える日本の“顔”になれる」と期待を寄せる。
羽生が尊敬するロシアのフィギュア選手だった“皇帝”プルシェンコ氏も現役中に一時、政界に進出した例もある。参院選の被選挙権は30歳以上で、3年後なら支障はない。ただ現実的には一つの壁があるという。
「3年後の参院選に自民党からとなると橋本聖子参院議員が改選を迎えます。フィギュアを管轄する日本スケート連盟の前会長で、支持層や支援組織がかぶるのを避けるため、党内には同業種一人までの不文律があります。羽生さんは別格とはいえ、大先輩を蹴落としてしまう事態になりかねず、調整が難航するのでは」(自民党関係者)
自民党以外からのスカウト攻勢も予想され、かつて民主党が柔道金メダリストの谷亮子氏を擁立し、仰天させた過去もある。一寸先は闇の永田町。
新たなスタートを切ったばかりの羽生だが、ラブコールの嵐で騒がしくなりそうだ。












