東京五輪の招致に尽力した安倍晋三元首相の訃報を受け、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(68)が8日、コメントを発表した。

 安倍元首相は同日午前、奈良県内で参院選の応援演説中に男に銃撃を受けて救急搬送されたが、午後5時3分に死亡が確認された。バッハ会長はホームページを通じて「日本は偉大な政治家を失い、IOCは五輪ムーブメントの勇敢なサポーターと親愛なる友人を失いました。IOCを代表し、安倍元首相のご家族、ご友人、そして日本のみなさまに心からお悔やみを申し上げます」と追悼の意を示した上で「安倍元首相はビジョンを持ち、そのビジョンを実現するための決意とエネルギーに満ちた人でした。私が最も高く評価しているのは、彼が約束を守る人であったということです」と回想した。

 新型コロナウイルス禍で史上初の1年延期となった東京五輪は、安倍元首相の力がなければ開催できなかったと断言。「東京五輪延期という前代未聞の決断を下すことができたのは、安倍元首相のビジョンと決断力、そして頼もしさがあったからです。安倍元首相がいなければ、この五輪は実現しなかったでしょうし、世界中のアスリートたちの五輪の夢も実現しなかったでしょう」と感謝の言葉を述べ「2024年のパリ五輪では、五輪・ムーブメントへのコミットメントと、時間をかけて培われた信頼あるパートナーシップとの友情を示すために、われわれと一緒にいたいと考えておられました」と別れを惜しんだ。

 スイス・ローザンヌにあるIOCの本部では3日間、半旗が掲げられるという。「五輪・ムーブメント全体と私は、安倍元首相に尊敬と感謝の念を抱いています。だからこそ、私たちは安倍元首相を永遠に尊敬し続けるのです」と締めくくった。