立川競輪S級シリーズ(FⅠ)は23日、2日目を開催した。この日、名古屋競輪場で林巨人(37=愛知)が引退レースを優勝で飾ると、検車場はその話題で持ち切り。選手間では林への祝福、惜別の声が入り交じった。

 12Rを走り終えた稲垣裕之(43=京都)は、クールダウンも行わず選手控室に直行、林の優勝をライブで見届けた。「林巨人、優勝しましたよ。引退するのやめるんちゃうかな」と興奮気味に切り出し「よかったですね。これが競輪の面白さですね」と続けた。林が連日見せた気迫のこもった走りは稲垣の心にも響いており「ああいうのを見ると、この1走にかける気持ちが伝わってくる。自分もそういう思いを大切にして走っていかなアカンと思いました」と決意を新たにしていた。

 伏見俊昭(45=福島)も優勝の一報を聞くと「引退レースですよね。こんなことあるんだ。すごい」と驚きの表情。優勝すると7月サマーナイトフェスティバル(GⅡ)の出場権が手に入るだけに「いいなあ。本当にやめちゃうのかな…」としみじみ話した。

 身長160センチに満たない林とは〝同士〟でもある八日市屋浩之(45=石川)は、林の引退を別の意味?で惜しんでいた。「競輪界のチビッ子会はボクと林と坂口晃輔(33=三重)、森田康嗣(39=北海道)の4人だけ。引退は本当に残念。1人抜けるのは痛いなあ」。この日、着ていた練習着は林から譲り受けたもので「今節はその思いを背負って走っていました。最終日ぐらいはいいところ見せたいな」と話していた。