地域の伝統的なお茶ご存じだろうか。緑茶や紅茶などメジャーなお茶だけでなく、珍しい素材も地域によってはお茶として伝統的に飲まれている。あまり知られていない、ちょっとレアなものを紹介しよう。
【目の悩みに黒田官兵衛ゆかりのお茶】
緑茶は、昔は薬のように用いられていた。渋み成分であるカテキンは、老化を防ぐ抗酸化作用、抗菌・抗ウイルス作用、肥満を予防する作用などがある。また旨み成分のテアニンは、精神を安定させ、ストレス軽減作用があるとされる。
ただ、健康面の効果というなら緑茶に負けず中高年向きのものもある。
「この時期にオススメのお茶はメグスリノキ(目薬の木)のお茶です。目と肝機能に役立ち、眼精疲労、かすみ目、結膜炎、白内障、緑内障の眼圧低下、肝機能の強化などに効き目があるとされます」と話すのは漢方茶ショップSHANTI店主の畠中めぐみさんだ。
東洋医学では5月5日の立夏までを春とし、肝や目に良いものを取る。畠中さんは東洋医学サロンで推拿(すいな)・鍼灸の施術とともに漢方茶を提供し、自分の体に合ったお茶を探す相談にも乗っている。遠方の方のためのオンラインショップが漢方茶ショップSHANTIである。
メグスリノキは中国伝来ではなく、日本にしか自生しない。カエデ科に属する落葉樹で、東北南部から四国、九州に群生する。樹皮や幹、葉などに抗菌作用や利尿作用を促進するタンニン、カテキン、ロドデンドロンなどの成分が含まれ、古くから目の健康に役立つとされてきた。飲用だけではなく、目を洗うのも良い。戦国時代に軍師・黒田官兵衛の父はメグスリノキで家伝薬を作り、黒田家をもり立てたそうだ。
また血管壁が硬くなるのを防ぎ、動脈硬化の予防、腎機能・肝機能の向上にも効果があるとされる。最近の研究ではメグスリノキとビタミンCを併用することでがん細胞の増殖抑制効果があるという報告もある。
【各地それぞれに伝統茶が】
クコの実(クコシ)はスーパーフード「ゴジベリー」として人気を博し、最近はスーパーマーケットでも入手できるところが増えている。中華料理のデザート杏仁豆腐にのっている赤い実である。畠中さんは「この時期は、乾燥させたクコの実にお湯を注いで入れたお茶がオススメです」と言う。クコは、ナス科のナガバクコの成熟果実である。肝臓病予防、眼病改善、老化防止、老眼防止、滋養強壮などに使われる。
また伝統的な毒出し薬草の決明子(ケツメイシ)もオススメだそうだ。エビスグサの種子を乾燥させたものでデトックス効果がよく知られている。
「お茶代わりに飲むことで腸を潤し、便秘を改善してくれます。人気音楽グループ『ケツメイシ』の名称は、すべてを出し尽くす(=お通じを良くすることに由来)といった意味からつけられたそうです」(畠中さん)
決明子とは「明を開く種子」という意味で、中国では明の時代から視力を回復すると伝えられている。薬効は目だけではなく便秘、高血圧、不眠症の解消、整腸、清熱、頭痛、めまい、目の充血・はれ・痛み・かすみ・疲れ、利尿作用による腎臓病の改善など幅広い。そのほか国内外で伝統的に飲まれているのが右下表にあるお茶だ。
お取り寄せできる場合も多いが、入手法はさまざまなので省略する。なお、畠中さんオススメの3つをブレンドした健康茶をオンラインショップで販売している。伝統的なお茶が飲まれるのは健康茶としてである。地域で長く親しまれている安心感もある。自分のお気に入りのお茶を探してお茶のバリエーションを広げ、健康維持を図ってはいかが。












