骨折しながらも勇敢に戦ったスノーボード女子ビッグエアで4位の岩渕麗楽(バートン)に対する粋なプレゼントで株を上げた国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長だったが、大会中の振る舞いを金メダリストに批判されていた。

 リュージュ2人乗り(9日)で3連覇を果たしたドイツのトビアス・ウェンドル、トビアス・アルト組は競技後、銀メダルを獲得したドイツペアと、ドイツ人のバッハ会長とともに写真撮影した。

 しかしドイツメディア「フォーカス」によるとこの後、ウェンドルは「彼からのお祝いの言葉は嬉しくはなかった」と不満を表明した。「彼(バッハ会長)はそこに立ち、写真を撮って、またいなくなった。あれは、ただのパフォーマンスだ。いろいろな事件があったのに…」と形だけの〝おめでとう〟を批判した。

〝いろいろな事件〟は11月にさかのぼる。ウェンドルのパートナー、アルトは北京で行われたテストイベントを兼ねたW杯で、新型コロナウイルス検査で陽性反応が出た。この体験が最悪のもので、レース着のまま検疫隔離ホテルに連れていかれ、粗末な食事とゴキブリのいるベッドが待っていたという。しかもその後、アルトの検査は偽陽性であったことが判明した。

 大きな反響を呼んだ出来事とあって、ドイツ人で五輪を主催する団体の長たるバッハ会長からの労いの言葉一つあっても良かったのかもしれない。