岸田文雄首相(64)の能天気な発言に投資家や評論家が怒り心頭だ。岸田首相が14日の衆院予算委員会で企業の自社株買いの制限を示唆する発言をして、日経平均株価は一時大きく下落した。金融所得課税の強化を巡る発言で二転三転し、市場を混乱させた前科があっただけに“素人疑惑”まで飛び出す始末だ。

 岸田首相はこの日の衆院予算委員会で、立憲民主党の落合貴之衆院議員(42)から自社株買い制限の検討を求められ、「企業のさまざまな事情や判断があるので画一的に規制するのは少し慎重に考えなければいけないが、個々の企業の事情などにも配慮したある程度の対応、ガイドラインとかは考えられる」と発言した。

 これが自社株買いの制限につながるとの懸念から、日経平均株価は一時300円を超える下げ幅となった。

「カブタンチャンネル」を主宰する株式相場評論家の古賀真人氏(43)は「相場が落ちて、投資家が日本から離れていく一方なのに、岸田首相に自覚がないのが恐ろしい。20年超相場を見ているが、こんなひどい首相は初めて見た」と絶句する。

 岸田首相は自民党総裁選で金融所得課税の見直しについて言及し、首相就任後に株価が下がり、衆院選前に発言を撤回。ところが、10日に決定した与党税制改正大綱では、2023年度改正以降の検討対象に再び盛り込み、「二枚舌だ」「結局、選挙対策だけ」と批判されていた。

 岸田首相は相次ぐ投資家への課税強化で格差是正を図りたい考えのようだが、古賀氏は「金融所得課税や今回の件といい無知な発言が続き、株価はズルズルと下がる一方。相場は食うか食われるかで、どこかの国が上がれば、どこかは下がる。岸田首相みたいのがいると食われる一方で、企業がどれだけ努力しても報われない」と話す。

 経済評論家の上念司氏(52)も自身の公式ユーチューブチャンネルで「キッシーがまた余計なことを言った。自社株買いは借金して買っているなら問題だが、利益で買う分にはいい。キッシーが考えている以上に市場は賢い。受験エリートどもがやった通りに相場はうまくいかない。自社株買いを制限すれば、必ずゆがみが生じる。キッシーの言う『新しい資本主義』は社会主義をやってしまうのではないかの危険性がある。ドMモードで経済をやられると困る」と指摘した。

 岸田首相は12年、外相に就任した際から資産公開で株式を保有していない点もネット上では話題になっており、「株を買ったことがないド素人じゃないか」「なにか以前に投資に恨みでもあるんじゃないか」などと投資家の怒りは収まらない。