狙うは〝ビッグボス流〟の世界制覇だ。ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチ(14日、東京・両国国技館)で統一王者の井上尚弥(28=大橋)がIBF同級5位のアラン・ディパエン(30=タイ)に8ラウンド(R)TKO勝利。WBAは6度目、IBFは4度目の防衛に成功した。

 今大会はボクシング界初となるドレスコードが設定された。来場者には白の服装が奨励され、会場全体を真っ白な世界観で統一。井上は赤と白のガウンで登場し、観客とコラボして「日の丸」が完成する粋な演出がなされた。この斬新なアイデアは井上自身の提案だったが、実はさらに驚きのプランを温めていたという。

 運営面で井上と打ち合わせをした担当者は「入場について、これまでのボクシング業界にはなかった世界観をつくることをとても大事にされていました」と明かす。なんと井上が当初に思い描いていたのは「魔法のじゅうたん」に乗った〝空飛ぶモンスター〟が入場する演出だったという。

「これはダメ、あれはダメではなく、ファンの皆さんに楽しんでもらえる可能性を第一に優先し、柔軟なアイデアブレストをしてくださいました。演出面においても判断が速く、的確な表現をされることに驚かされました」(同担当者)
 
 諸事情で「空飛ぶ入場」は実現しなかったものの、ボクシング界を盛り上げたい思いは誰よりも強い。今後の試合でもサプライズ演出がありそうだ。

 プロ野球では日本ハム・新庄剛志監督が数々のアイデアで話題を振りまいている。現役時代からかぶり物や変装などでファンを楽しませ、2006年には札幌ドームの天井から舞い降りる演出で観客の度肝を抜いた。来年の井上には、ビッグボスも真っ青の〝モンスター劇場〟に期待したい。