キンキンの愛称で親しまれていた俳優、声優で司会者などもこなすマルチタレントの愛川欽也さんが15日に亡くなっていたことが16日、分かった。80歳だった。

 愛川さんは1995年4月の放送開始から出演していたテレビ東京系の人気バラエティー番組「出没!アド街ック天国」を20年間、一度も休むことなく司会を務め、昨年9月に「情報テレビ番組の最高齢の現役司会者」としてギネス世界記録に認定された。しかし、今年3月7日放送の1000回スペシャルをもって降板した。所属事務所は当時、自身が演出する舞台に専念することなどを理由に卒業を申し出たと説明した。

 ただ、名物番組を降りたことから、さまざまな周辺情報が報じられ、先週発売された週刊新潮は、妻のタレント・うつみ宮土理(71)と暮らす自宅に介護ベッドが運び込まれたと伝えた。同じ週のアサヒ芸能も「歩くことも困難」という関係者の話を報じた。

 だが、事務所側は重病説を否定し、うつみも3月30日放送のフジテレビ系情報番組の取材に、「どうしてマスコミは私たちを病気にしたがるの?」と答えて、降板は体調不良が理由ではないと語っていた。

 それでも、愛川さんが公の場に姿を見せることはなく、6日には愛川さんが運営するインターネットテレビ番組「kinkin.tv」が突然終了。「諸事情のため、継続することができません」と告知されたことで健康不安説が再燃していた。

 15日には愛川さんが重篤状態に陥ったとの情報が流れ、報道関係者が都内の自宅前に集まる騒ぎがあった。自宅前にテレビ各局や新聞社のカメラマンや記者が続々と駆けつけ、深夜まで愛川宅の様子をうかがった。関係者とみられる5人が自宅を訪れたが、報道陣の問いかけに答えることはなかった。

 愛川さんは1934年6月25日、東京都豊島区生まれ。埼玉県立浦和高校を中退し、54年俳優座養成所に入所。その後、個人事務所「愛川企画室」を設立した。

 声優として活躍する一方、TBSラジオの深夜番組「パックインミュージック」のパーソナリティーを務め、若者を中心に人気者となる。東映のドル箱シリーズ「トラック野郎」では菅原文太と共演。相棒「やもめのジョナサン」こと松下金造役を演じて大ヒットした。

 私生活では、78年に前妻と離婚。その翌日にうつみと再婚した。