【大相撲秋場所】まさかの逆転V!日馬富士まさかの不倫ネタ

2017年09月25日 16時30分

優勝に涙する伊勢ヶ浜親方夫人・淳子さん(左)をやさしく抱き寄せる日馬富士

 大相撲秋場所千秋楽(24日、東京・両国国技館)、4敗の横綱日馬富士(33=伊勢ヶ浜)が3敗の大関豪栄道(31=境川)に本割と優勝決定戦で連勝。7場所ぶり9回目の優勝を果たした。今場所は99年ぶりに3横綱2大関が休場した異常事態のなか、一人横綱の日馬富士は故障に苦しみ、4個の金星を配給しながらも奮闘。奇跡的な逆転Vを達成した。一時は悲壮感たっぷりに、引退をも覚悟していた横綱の復活劇を追った――。

 日馬富士が奇跡的な逆転優勝を果たした。本割、決定戦ともに豪栄道を一方的に寄り切る圧勝。7場所ぶりに賜杯を抱いた横綱は「土俵の神様が味方をしてくれた。応援してくれる方々の魂が勝利につながった」と喜びをかみしめた。今場所は日馬富士にとっても苦難の連続だった。昭和以降では初めて3横綱が初日から休場。途中で2大関も休場し、看板力士を5人も欠く異常事態となった。

 自身も左ヒジなどに深刻な古傷を抱え、万全からは程遠い状態。序盤戦の3連敗を含めて4個の金星を配給し、10日目にはトップの豪栄道と3差に開いて優勝は絶望的になった。日馬富士は「(3横綱不在は)初めての経験なので、なかなか心技体が合わなかった。ただ前を見て、一日一日の積み重ねで相撲を取った」。一人横綱の責任感から土俵に立ち続け、執念で賜杯をもぎ取った。

 最後に優勝したのは昨年の7月場所。今年の4月で33歳となった。その間に、稀勢の里(31=田子ノ浦)が1月場所で初優勝して横綱に昇進。19年ぶりの和製横綱誕生に日本列島が沸いた。3月場所も左腕を負傷しながら優勝。ますます世間の注目は稀勢の里に集中することになった。

 その一方で、V逸が続く日馬富士への関心は下がるばかり。日陰に追いやられた格好の日馬富士は、誰よりも悲哀を感じていたに違いない。「稀勢の里ブーム」が頂点に達していた4月の春巡業でのことだ。日馬富士と本紙記者との間では、次のようなやりとりがあった。

 日馬富士「最近、誰もオレに注目してないよな。新聞の1面でも取り上げてくれなくなった。どうすれば取り上げてくれるの?」

 本紙記者「そんなことを言われても」

 日馬富士「オレが奥さん以外の女の人と付き合ったりしたら(不倫!?)1面になるのかな?」

 記者「まさか、愛妻家の横綱が何をおっしゃいますか。これからバンバン優勝すれば、きっと1面になりますよ!」

 日馬富士「それは無理だな」

 記者「……」

 もちろん、一連の発言は横綱なりのジョークだったに違いない。ただ、冗談に聞こえないほど悲壮感をにじませていたことも確か。それ以前から「引退も近い」「もう先は長くない」などと弱音を口にする機会が増えていたからだ。

 それでも「耐え忍ぶことが横綱の道」(日馬富士)と覚悟を決めて臨んだ場所で劇的な復活V。かねて目標にしている優勝10回に王手をかけた。日本相撲協会の八角理事長(54=元横綱北勝海)は「一人横綱で頑張った。3連敗から、よくぞ気持ちが折れずにやってきた。エライ!」と絶賛。

 引退危機を回避した日馬富士は「来場所に向けて、一日一日努力して頑張っていきます」と、さらなる活躍を誓った。